エスカレーター”2列で立ち止まって利用を” 福岡市地下鉄

エスカレーターの転倒事故を防ごうと福岡市の地下鉄の駅で安全キャンペーンが開かれ、歩かずに2列で立ち止まって乗ることを利用者に呼びかけました。
このキャンペーンはエスカレーターを安全に利用してもらおうと、全国の50あまりの鉄道事業者などがきょうから一斉に始めました。
このうち福岡市交通局ではきょうから5日間の日程で地下鉄の博多駅で始まりました。
けさは通勤や通学の時間帯にあわせて職員らがプラカードを掲げながら利用者に対し、歩かずに2列で立ち止まって乗ることを呼びかけました。
福岡市地下鉄ではエスカレーターでの転倒などの事故が去年4月からことし2月までの間に18件起きています。
また、利用者からは、「右側に立ち止まっていたら後ろからせかされた」といった声も寄せられているということです。
福岡市交通局営業課の安武忠倫さんは「エスカレーターは思いのほか段差が高く、転倒する可能性があるため2列で立ち止まって利用してほしいです。右側に立ち止まることは勇気がいると思いますが、呼びかけがそのきっかけになればと思います」と話していました。
エスカレーターの乗り方をめぐっては、2列で立ち止まって乗った方が全体の輸送効率が上がるというデータも示されています。
建物の構造設計などを手がける企業が行ったシミュレーションでは、福岡県でも浸透している片側を空ける「左停止・右歩き」と全員が2列で立ち止まって乗る「2列停止」の2通りの乗り方を一定の前提条件のもとコンピューター上で再現し、450人を運ぶためにかかる時間を比較しました。
その結果、「2列停止」の方が「左停止・右歩き」よりも72秒はやく運び終え、全体の輸送効率としては高いことが分かりました。
エスカレーターに詳しい江戸川大学の斗鬼正一名誉教授は「みんなで安心安全の社会をつくらないといけないので、全体の利益や片側を駆け上がることで困っている人たちのことも考えて日々の行動をとらないといけない」と話していました。