金属のカラスも!?”超絶技巧”美術作品展覧会 岐阜多治見市
高度な技術を使って、金属や木などから作り上げた美術作品の展覧会が、岐阜県多治見市で開かれています。
この展覧会は、多治見市の岐阜県現代陶芸美術館が開いたもので、国内の現代美術の作品など、およそ120点が展示されています。
このうち、福田亨さんの「吸水」は、板の上の水滴の回りにアゲハチョウが集まる様子を表現した木彫の作品です。
水滴の部分は、1枚の板を水滴の厚みの分だけ掘り下げ、アゲハチョウの色は、異なる色の木をはめ込んで、本物そっくりに仕上げています。
また、本郷真也さんの「Visible01境界」は、カラスを金属で精巧に表現した作品です。目に見えない体の中の骨や筋肉も金属で再現し、その上に羽を1枚ずつ重ねて仕上げたということで、CTスキャンで撮影した内部の様子を、タブレット端末で見ることができるようになっています。
このほか、直径数ミリの極めて小さな輪を連結させることで、曲げたり、たたんだりできる磁器なども展示され、訪れた人たちは、精巧な技で表現された作品に驚いた様子で写真を撮るなどしていました。
岐阜県現代陶芸美術館の立花昭学芸員は、「驚くほど精巧に、そして、あっと言ってしまうような仕掛けのある作品を集めていますので、ぜひ見てほしいです」と話しています。
この展覧会は、4月9日まで開かれています。