ストーリーラグビー

流通経済大 貫いた"ダイナミックラグビー"

2020-12-22 午後 09:15

12月19日、東大阪市花園ラグビー場の第2試合。関西王者の天理大に対するは流通経済大(関東リーグ2位)。ワクワクさせる躍動感のあるプレー“ダイナミックラグビー”がチームスローガンです。

 

夕方にさしかかり、寒さが一層厳しくなる中、吐く息白く体から立ち上る湯気をまとって流通経済大の選手たちはタックルを繰り返しました。

 

 

流通経済大と天理大は2年連続での準々決勝の顔合わせ。去年のリベンジマッチと士気の高い流通経済大でしたが関西リーグ5連覇中の天理大のコンタクトの激しさに今年は終始劣勢に立たされました。

 

結果は17対78の完敗。

 

 

しかし、大柄とは言えないフランカー 坂本 侑翼 主将はノーサイドの瞬間まで声を出し、体を張ったプレーがとても印象に残っています。見ている人を熱くさせるタックルもチームスローガンである“ダイナミックラグビー”のひとつ。坂本主将は最後まで、スケールの大きなタックルを貫いていました。

 

 

流通経済大は12月5日に大東文化大(関東リーグ戦 最終戦)と19-10の接戦。12月13日には筑波大(選手権2回戦)と19-19の引き分け、抽選の末に準々決勝に進むことになり、3週連続でタフな試合。しかも筑波戦からは中5日しかない中、茨城から大阪まで移動してのゲームでした。

 

取材の時、選手たちは決して「疲れている」と口にしませんでしたが、疲労の色は隠せません。坂本主将も実は筑波大戦で左太もも裏を痛め、ほとんど練習もできない状態でしたが、天理大戦では80分間交代することなく戦いました。


試合前に「同じ茨城の筑波大の思い、コロナ禍で支えてくれた地元の皆さんへの感謝、色々なものを背負って戦います」と語ってくれた通り、最後まで戦う姿勢をチームに示し続けていたのです。試合後、チームの指揮官もその姿をねぎらっています。


流通経済大 内山 達二 監督

「コロナ禍で今までにない厳しい状況の中でキャプテンを中心に一丸となってここまでこられた。大敗はしたが、力を出し切ったゲームだったと思う」

 

そして、この試合、アタックでも“ダイナミックラグビー“を体現した選手がいます。坂本主将の背中を見ていたフルバック河野竣太選手(3年生)です。河野選手は持ち味のステップで大きくゲインするなどチームのアタックに躍動感をもたらし、2つのトライに関わる活躍、さらに試合終了間際にはキックを使いながら自陣から70mを一気に駆け上がる見事なトライを演出しました。

 

 

敗れてなお、見ている人をワクワクさせ、熱くさせる流通経済大のダイナミックラグビー。坂本主将ら4年生の残してくれた闘志を受け継ぐ河野選手たち次の世代がどうチームを進化させるのか。チームの1つの終わりと次の始まりを見た者として、今から楽しみに思っています。

この記事を書いた人

画像alt入ります

酒匂 飛翔 アナウンサー

2009年NHK盛岡に赴任し社会人7連覇の「新日鉄釜石」の遺伝子を受け継ぐ「シーウェイブス釜石」と出会い、ラグビーの奥深さに感銘を受ける。釜石の皆さんに支えでラグビーを1から学び、現在は大学ラグビーやトップリーグの実況を担当。2019年のラグビーワールドカップ日本大会ではファンゾーンでの中継リポートなどを担当し“世界に愛されるラグビー“を体感。

関連キーワード

関連トピックス

最新トピックス

RANKING人気のトピックス

アクセス数の多いコンテンツをランキング形式でお届け!