ストーリーサッカー

岩渕真奈 「なでしこのリーダーに」

2020-01-23 午前 09:00

1月5日放送のサンデースポーツ2020では、東京オリンピック、パラリンピックで活躍が期待されるアスリートたちをゲストに招き、2020年を迎えての思いを語ってもらいました。

 

サッカー・なでしこジャパンからはフォワードの岩渕真奈選手が出演!澤穂希さんを中心にW杯を制してから9年。澤さんの引退後、前回リオ五輪では予選敗退するなど思うような結果を出せていません。

 

世代交代したチームを引っ張っていく存在として期待されているのが、16歳から代表でプレーする岩渕選手。過去の栄光も苦闘も知る26歳に、来たる東京オリンピックへの思い、そしてめざす「リーダー像」を聞きました。

「ONE TEAM」に受けた刺激

岩渕選手は東京出身の26歳。日本代表には16歳から選ばれ、ワールドカップには3大会連続で出場しています。その豊富な経験から、東京オリンピックではキャプテンの熊谷紗希選手と共に、チームをけん引するリーダーとして期待されています。

 

去年12月の東アジア選手権では、初めてキャプテンマークを巻いてチームを優勝に導き、大会得点王にも輝きました。
まずは20代前半の若い選手が多い今の「なでしこ」のチーム状態をどう見ているのか聞きました。

 

岩渕真奈選手

去年のW杯ベスト16で敗退して、選手それぞれが本当に悔しい思いをしました。そこから、「次は東京オリンピックだ」という強い気持ちを持って過ごせたと思います。東京オリンピックの目標は優勝、金メダルです!

 

その中で、岩渕選手が刺激を受けたもの。それは去年日本中を沸かせたラグビーW杯の日本代表チームの姿だったと言います。

岩渕選手

「ONE TEAM」ってワードの通り、ひとつになることの大切さを感じました。チームが勝ち進むことで日本中がひとつになっていったと思うので、同じチームスポーツとして学ぶことが多かったですね。

欧州勢の躍進をどう見る?

2011年のW杯で優勝、翌年のロンドン五輪では銀メダルと輝かしい実績を残してきた「なでしこジャパン」。しかし、過去最高で3位になったこともある日本の世界ランキングは、現在10位に下がっています。

 

 

近年の女子サッカー界では、各国の環境面や指導力が向上したことでヨーロッパ勢が台頭。中でも近年急速に力をつけたのがオランダ。元来武器としていたフィジカルの強さに素早いパス回しを加えたことで、去年のW杯では準優勝。今や世界3位まで上り詰めています。

 

去年のW杯、決勝トーナメント1回戦で日本が敗れたのも、そのオランダ。終盤まで1対1の接戦を繰り広げましたが、終了間際のペナルティーキックを決められ、2対1で敗れました。

 

 

ベスト16に終わったW杯をオリンピックへどう生かすか。岩渕選手は冷静に現状を分析しながら、敗戦から得た収穫を次のように語りました。

岩渕選手

世界ランキングもそれが全てではないですが、10位というのは、悔しいですが妥当だと思います。
正直に言うと、W杯で優勝できるほどの実力が日本にあったかと言われたら、悔しいけどあの時はそうじゃなかった。

 

岩渕選手

でも、あの敗戦を経験した若い選手たちが悔しさをぶつけられる場所が、今年の東京オリンピックです。
自分もチームの一員として楽しみですし、オリンピックへの目標ができたと思っています。

リーダーとして 澤さんからの言葉

岩渕選手には、2011年のW杯優勝を知る数少ないメンバーとして、ディフェンダーの熊谷紗希キャプテンと共に、チームの核となるリーダーとしての活躍が期待されています。
岩渕選手も、世界一にチームを導いた当時のキャプテン、澤穂希さんから直接言葉をかけられたと言います。

 

岩渕選手

「そろそろ自分がやらなきゃ」という気持ちはあります。本当にいろいろな経験をさせてもらって、本当にすばらしい先輩たちを見てきました。今、その経験を生かさなきゃいけないなと感じています。
やっぱり澤穂希さん、宮間あやさんは目標です。
例えば澤さんには「次はブチ(岩渕選手)だよ」と言われたらビシっとなります。「リーダーとして頑張ってね」と言われているので、やるしかないなと。

リーダー度を先輩と徹底討論?

岩渕選手は理想とするリーダーに、どこまで近づけているのか、ここでもう一人のサプライズゲストをお招きしました。

2011年ワールドカップ優勝とロンドンオリンピックの金メダルメンバーの一人、大野忍選手です。岩渕選手にとっては同じフォワードのポジションを争ったライバルであり、10年来の代表の先輩。まず大野選手は現在のなでしこジャパンと岩渕選手を見て、感慨深く語りました。

 

大野忍選手

(岩渕選手はリーダーに)近づいていると思いますね。
彼女とは2011年のW杯でも代表で一緒でしたけど、当時の彼女はもう本当に「子ども」でね、びっくりしたくらいですけど。それが今や、ビシっと左腕にキャプテンマークをつけている。そういう成長した姿を見ると、「頼もしい」のひと言ですよ。


澤さんなど歴代のリーダーを知る大野さんと共に見ていくのが、事前に岩渕選手が考えた「リーダーに必要な資質」。岩渕選手があげたのは。

 

 

①結果 ②優しさ・厳しさ ③存在感 ④元気・明るさ ⑤能力。

 

そして自身の現状をどう評価するか、それぞれの項目を5段階で評価してもらいました。

 

結果→3点、優しさ・厳しさ→5点、存在感→3点、元気・明るさ→5点、能力→3点。

 

ここで気になったのが、「3点」をつけた項目が多いこと。特に結果の項目。リーダーとしてチームを引っ張るとともに、フォワードとして特典も期待されるポジションでもあるだけに、「辛め」の自己評価でした。

岩渕選手

チームとして目指す「結果」に終わりはないですし、自分のゴール数にも上限はないと思います。それに、優勝したらそれでいいのかと言われると、自分が点を取っていなかったらダメだと思いますしね。もっと上を目指したいという意味でも、3点にしました。

 

この評価を見て、先輩の大野選手にはひと言「もの申したいこと」が。

大野選手

いい自己評価だと思うんですけど…。3点はちょっとズルくありませんか?
5段階中の3って、「普通」ってことじゃないですか。普通よりいいのか、悪いのか、どっちかでしょう!
特に「結果」はちょっと厳しく言った方がいいなと思うのでね。

 

それを聞いて後輩・岩渕選手は…。

 

岩渕選手

じゃあ…「結果」は1点でお願いします…。
でも、これから結果はもっともっとよくできるという事ですから、その勢いで頑張ります!

自分がチームを勝たせる

厳しめの評価となった「結果」。自らゴールを奪いチームを勝たせることが求められる岩渕選手にとっては、その点で忘れられない大会があると言います。

 

2012年のロンドンオリンピック。アメリカとの決勝、1点を追う展開で投入された岩渕選手は、前線でボールを奪うとゴールキーパーと一対一の絶好のチャンスを迎えます。しかし、キーパーの攻守に遭いゴールを決められず。チームは金メダルを逃しました。

 

岩渕選手

やっぱりロンドンでの決勝は、本当に忘れられないです。この試合は、「自分のせいで優勝できなかった」と思ったぐらい悔しかった。
自分も年齢を重ねてきて、本当に「結果が全て」というくらい大事なんだなと、しみじみ感じるようになりました。だから、自分がゴールをとってチームを勝たせる、という強い気持ちを持って、今はやれているかなと思います。

 

最後に、2020年にかける思いを漢字一文字にしていただきました。書いたのは…。

 

 

「輝」。

 

そこに込められた気持ちとは。

岩渕選手

なでしこジャパンはオリンピックに出ることが決まっていますけど、まだ自分がメンバーに入れるかは決まっていません。だから自分は1試合1試合輝いて、一番輝ける舞台で、しっかり輝きたいなと思います!

 

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