ストーリー相撲

志摩ノ海 先輩に続いて「幕尻」優勝なるか?

2020-11-20 午後 0:45

「悔しい気持ちで、ずっと見ていた」
ことしの初場所、徳勝龍が「幕尻」で涙の初優勝を果たし、パレードには大勢の人たちが詰めかけた。そのパレードで旗手を務めた志摩ノ海が、当時を振り返った。31歳の志摩ノ海は、相撲の強豪、高知の明徳義塾から近畿大学に進んだ。徳勝龍は、高校と大学の先輩で3学年上、今は同じ木瀬部屋で切磋琢磨している。志摩ノ海は、平成24年夏場所の初土俵以降、順調に番付を上げながらも左ひざの大けがで、一時、序ノ口まで番付を落とした。そこから諦めずに相撲を続け、去年の夏場所で、ようやく新入幕を果たした苦労人だ。

 

(2019年4月 新入幕の記者会見で握手をする志摩ノ海と木瀬親方)

今場所、志摩ノ海は「幕尻」、初場所の徳勝龍と同じ幕内でもっとも下の番付だ。11月場所は、その志摩ノ海と大関・貴景勝が1敗でトップに並んで終盤戦を盛り上げている。12日目は2敗の竜電との一番。身長1メートル90センチの相手に頭を下げて食らいつく。最後は相手が出てきたところを下手出し投げで土俵に転がし、1敗を守った。

 

(11月場所12日目 志摩ノ海が下手出し投げで竜電を破る)

押し相撲の志摩ノ海にとっては、自分らしい相撲ではなかった。それでも今場所「根負けしない相撲を取る」という強い決意が白星を手繰り寄せた。

後輩の快進撃に「幕尻」優勝の先輩、徳勝龍も「頭を上げずに、しっかりおっつけて相撲が取れている。自分はまぐれだった。志摩ノ海は実力と努力でやっている」とたたえた。

 


いよいよ、13日目は貴景勝との直接対決。優勝争いのゆくえを左右する一番に向けて「優勝については何も考えていない。いい相撲を取ることだけだ」とこれまでどおり“根負けしない相撲”を貫く決意を示した。ことしは徳勝龍に加えて、7月場所では、照ノ富士も「幕尻」でケガから復活優勝を果たし、幕尻との縁が感じられる1年。

 

(2020年初場所で優勝した徳勝龍の優勝パレード 旗手が志摩ノ海)

 

大関との一番を制し、さらに白星を積み重ねることができれば、10か月前、先輩の雄姿に抱いた悔しさを喜びに変えられるかもしれない。

 

         

この記事を書いた人

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坂梨 宏和 記者

平成21年NHK入局 福岡県出身

長崎局、広島局などを経てスポーツニュース部で大相撲を担当。早くコロナが収束し、通常の取材環境になることを願っています。

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