特集 “だから僕はジャンプに挑戦しないといけない” 佐藤駿選手・16歳

11月27日に開幕するNHK杯フィギュア。去年、圧倒的な成績で男子シングルを制した羽生結弦選手が不在の中、ことしの注目は、ジュニア時代に数々の国際大会で実績を残し、今シーズン本格的にシニアデビューした17歳の鍵山優真選手と16歳の佐藤駿選手の2人です。
そのうちの1人、佐藤選手を紹介します。
“僕はジャンプに挑戦しないといけない”
佐藤選手は、去年のジュニアグランプリファイナルで同学年でライバルの鍵山優真選手らを破って優勝。最大の持ち味はジャンプで、4回転はトーループとサルコウに加え、高難度のルッツの3種類に挑戦します。
「技術や表現力では優真に及ばない。だからこそ僕はジャンプに挑戦しないといけない」と決意を語った佐藤選手。
シーズン初戦の関東選手権ではミスが続き残念ながら本来の力を出せませんでしたが、11月の東日本選手権ではフリーで4回転ルッツを着氷し、みごと優勝。安定感は徐々に増しています。佐藤選手も「あとは精度を高めるだけ」と自信を深めています。
あえて“苦手”に挑戦するショートプログラム
2020 フィギュア 東日本選手権ショートプログラム
佐藤選手の今季のショートプログラムは「パイレーツ オブ カリビアン」です。ジュニア時代は「ロミオとジュリエット」といった、ゆったりとした曲を中心にプログラムを演じていました。しかしシニアデビューとなることしは、表現の幅を広げるために、あえて苦手と語るアップテンポな曲に挑戦することにしました。
当初は不安ものぞかせていましたが、東日本選手権では力強いステップで海賊の力強さを表現するなど「自分にあったプログラムとして演技ができるようになった」と手応えをつかみました。
NHK杯ではルッツを含む4回転ジャンプをそろえることができるか、そしてショートプログラムの演技にも注目が集まります。
今大会は佐藤選手やそのライバルとされる鍵山選手以外にも、ピョンチャンオリンピック代表の田中刑事選手や、ことしの四大陸選手権7位の友野一希選手の演技にも注目が集まります。
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