ストーリーパラスポーツ

1時間打ち続ける?パラ射撃 究極の忍耐と集中力!

2020-11-17 午後 0:05

ライフル銃やピストルを使って固定された標的を狙い撃つ射撃。
オリンピック競技だけでなく、パラリンピック競技にもなっています。

 

今回はパラ射撃の基本とともに、パラ射撃に惚れ込んだアスリートたちをご紹介します!

障害レベルは関係ない!?パラ射撃のクラス分け

 

パラ射撃には大きく分けて4つの種目があります。ライフルとピストルという銃の違いがあり、それぞれ弾を火薬で飛ばす種目と空気で飛ばすエアがあります。

 

今回ご紹介するのは、エアライフル!

 


出場するのは、足や腕など体に障害のある選手。2つのクラスに分けられ、基準は障害の程度ではなく、手や腕で「銃を保持できるかできないか」で決められます。

 

 

自力で銃を保持できる場合は、義足の選手も、義手の選手も、下半身まひで車いすに乗っている選手も同じクラスで戦います。

 


一方、銃を保持できない選手は、支持スタンドで銃を固定して撃つクラスに出場。

 


固定しているといっても、写真のようにバネでできているので結構グラグラ…。そのため、肩や頬などを使いバランスを取らなくてはいけません。

 

打ち方は、立射(りっしゃ)・膝射(しっしゃ)・伏射(ふくしゃ)の3つ。
ここで、姿勢を大きく変えられない車いすの選手はどうするのか気になりますよね。実際は写真のようになります。

 


「全部同じじゃない…?」と思った方、肘の部分をよーく見てください。
一番グラつきやすく、的を狙いにくい「立射」では肘を支える器具はありません。
一方、膝射は片方の肘を、伏射は両肘をテーブルにつけて射ちます。

10m先のシャーペンの芯を狙う!?試合を見てみよう

エアライフル若手のホープ、水田光夏(みずた みか)選手と一緒にパラ射撃の試合をざっくり解説!

 


水田選手は病気で手足にまひがあるので、支持スタンドを使うクラスの伏射に出場します。

 


試合の送迎や準備などは、母の光美さんが献身的にサポート。二人三脚で競技に臨んでいます。


競技30分前に射撃場へ入場し、光美さんが車いすの位置や指示スタンドの高さを調整。
15分前になると、光美さんは競技場から離れ、水田選手は一人に。試し打ちをしたり、照準を微調整したりして試合に備えます。

 


ちなみに銃に込める弾はこちら。おちょこのような形になっていて、矢印が指す深いくぼみに空気を押し出して発射させる仕組みになっています。



狙うのは10m先にある、直径およそ4.5cm!の的。決められた弾数を決められた時間内で6射ち、その合計得点を競います。

 


外側から1点、2点と高くなっていき、最も高い10点の部分は直径0.5㎜…!例えるなら、10m先に立つ人が持ったシャーペンの芯を狙っているようなもの。
ですが水田選手ほどの一流アスリートになると、全部10点に当てるのはお手の物!


そのため、点数はどれだけ中心に近いかで0.1点刻みで加点があります。弾が10点の部分に少しでもかすったら10.0。弾の中心が的の中心にぴったりだったら10.9のようになります。

 

すべての弾を撃ち終えるまでにはなんと約1時間。集中力と忍耐力の戦いです。

パラアスリートとパラ射撃の出会い

パラ射撃とどのように出会ったのか?選手それぞれのエピソードがあります。ここからは変わった経歴を持つエアライフルの有力選手をご紹介します!

 


一人目は、エアライフルの古賀貴裕(こが たかひろ)選手。20代後半、海に飛び込んだ時の事故で車いす生活となりました。

 


事故の後、古賀選手が打ち込んだのは、車いすテニス。
トップアスリートとして活躍していた古賀選手でしたが、限界を感じて引退。
その後進むべき道を模索していた時に、東京パラリンピックに向けて優秀な人材を探す事業に出会い、パラ射撃を体験したところ、関係者に才能を見込まれてスカウトされたんだそうです。

 

古賀選手は車いすテニスに続いて、パラ射撃という第二のパラアスリート人生を歩んでいるのです。



二人目は、エアピストルの森脇敏夫(もりわき としお)選手。20歳のころバイク事故にあい、左腕の感覚を失いました。

 


事故後最初に始めたのは、自動車レース。ところが、自動車が故障して走れなかった時期にたまたま買ったBB弾の銃で遊んでみたところ、的に狙いどおり当たること当たること!
そんな自分の才能に気づいてから、数々の大会に挑戦。次第に本格的な競技の道へ進んでいくこととなったのです。

 

このように、様々なアスリートたちを夢中にさせるパラ射撃。パラリンピックでも注目してみてください!

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