ストーリー野球

DeNA 佐野恵太選手 勝負の年に大きく飛躍

2020-09-14 午後 03:47

プロ野球は新型コロナウイルスの影響で開幕延期、観客数の制限など異例づくしで始まったシーズンを折り返しました。

12球団の担当記者が、チームを引っ張る役割を担う選手の思いに迫るシリーズ。1回目はDeNA の佐野恵太選手です。

 

佐野選手は今シーズン、レギュラー経験がない中でいきなりキャプテンと4番に指名されました。それでもプロ野球人生で『勝負の年』と位置づけた4年目に大きく飛躍を見せて打率リーグトップを独走しています。(記録は9月13日現在)

ドラフト9位から4番へ

佐野選手は4年前のドラフト会議で、セ・リーグでは最後となるドラフト9位で指名されました。

当時の高田繁ゼネラルマネージャーが「あと1人、誰かを獲得したい。打つ選手がいい」というひとことでプロ野球選手への道が開けたのです。

 

佐野選手

この悔しいという思いは今も変わることはない。下位指名でもやればできるんだというのを見せていきたいとずっと思っている。

 

佐野選手は1年目から1軍の試合に出場し、3年目の昨シーズンは代打で打率3割4分台をマークしました。

この勝負強さをラミレス監督が高く評価し、大リーグのレイズに移籍した筒香嘉智選手の後継者として、レギュラー経験がないにもかかわらず、キャプテンと4番に抜てきされたのです。周囲の不安をよそにラミレス監督には迷いが全くなかったといいます。

 

ラミレス監督

代打の選手が対戦するのは球界屈指のリリーフ投手たち。そういう厳しい状況で結果を出してきた選手なので間違いなく優秀だといえる。チャンスにも強かったので難しい決断ではなかった。

佐野選手

去年おととしと代打で1打席もむだにできないという中でやってきた。ことしは1試合に4打席5打席、立たせてもらっているが、今でもそういう気持ちで変わらずできている。

指揮官と二人三脚で打率リーグトップに

今シーズンの打撃練習では、昨シーズンまで見られなかったラミレス監督と話し込む場面がよく見られます。また全体練習終了後に監督と2人で特打のメニューに取り組むこともあります。

 

そうした練習の中で口酸っぱく言われているのが、4番に求められるホームランと打点の成績アップにつなげるための1つのことばです。

 

それは「ホームランボール、ホームランスイング」。

 

 

ラミレス監督

常に頭に入れておいてほしいのは、ど真ん中に来たホームランボールや速球を見送り、単打を打とうとしなくていい。思い切りスイングしてホームランを狙ってほしい。特にツーボールノーストライクや スリーボールノーストライクの場面。打ちごろのボールを待ち、それが来たらホームランを狙う。これこそが4番の果たすべき仕事。そういう考え方に慣れてほしい。

監督のことばを受け、4番として好成績

かつての佐野選手は結果が出ず、ヒットがほしくなるとコンパクトなスイングになってしまうことがありました。それを修正するため練習からフルスイングを徹底。

 

 

1試合に1球あるかという甘いボールを逃さず、全力でバットを振る意識づけをしています。

その結果、打率はリーグトップの3割5分4厘。

打点もリーグ3位に並ぶ53。ホームラン11本と自身初のふた桁を達成しています。ソト選手やロペス選手などが成績を落とす中、開幕から全試合で4番に座り打線を引っ張っています。

佐野選手

監督からはいつものように『ホームランは20本から30本、打率3割、100打点、おまえはできる』と毎日のようにポジティブな言葉をかけてもらってここまで来た。その期待には応えたい。監督は打撃のことに関して理論を持っているので、少しでも吸収したい。シーズンに入る前は不安な部分が大きかったので、今の自分の成績には満足している部分ともう少しできるんじゃないかというのが半々くらい。

残るシーズン 必死にプレーしタイトル獲得を目指す

DeNAは今シーズン、ここまで3位ですが、首位の巨人に3勝9敗と負け越しているのが響いて11ゲーム差と大きく引き離されています。佐野選手は自身の結果が勝敗に直結する4番の重責を果たし、残り試合、戦い抜く覚悟です。

佐野選手

自分のところで勝負を決めることができるかが大事になってくる。そこで得点力だったり試合の勝敗だったりが変わってくる。首位打者は光栄なタイトルなので、とりたい気持ちはある。ただそれは1年間、最後までやりきったときについてくるもの。これだけ試合に出してもらっているので、目の前の試合、目の前の打席を一生懸命、全力でやっていって、最終的に何かにつながればいいなと。今は必死にやっている。

この記事を書いた人

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沼田 悠里 記者

平成24年 NHK入局。金沢局、岡山局を経てスポーツニュース部。プロ野球・DeNAを2年間担当したあと、ウインタースポーツとソフトボールを取材。

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