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特集 北海道出身の旭大星 家族と地元の支えで前へ

相撲 2020年5月27日(水) 午後0:21

旭川市出身、大相撲の旭大星は現在、北海道では唯一の関取。本来であれば十両として5月24日から夏場所に臨んでいるはずでした。しかし、新型コロナウイルスの影響で夏場所は中止。現在は感染防止対策をしながら、そして、家族に支えられながら、7月に予定されている次の本場所を目指しています。

夏場所中止 今の心境は

旭大星関

やっぱり幕内にも戻りたいし、今は早くやりたい。

無観客でもいいからやりたい。巡業はなくなっちゃったし、リズムがくるってしまう。

 

 

相撲部屋は集団で生活します。このため、日本相撲協会からは部屋では常にマスクを着用するよう指示されています。

 

 

旭大星が所属する友綱部屋では、できる限り個別に食事をするようになりました。食事中は距離を空けて座り、会話は極力しません。

 

 

稽古場に入る時は必ずアルコールで手を消毒します。稽古場の窓や扉もこまめに開けて換気をしています。

 

 

稽古は、相撲の基本の動き、しこやてっぽうが中心です。師匠の判断で5月に入ってからは体をぶつけ合う稽古ができるようになりましたが、出稽古は禁止。本格的な相撲はここ2か月とっていません。

旭大星関

相撲をずっとやっていないと、相撲勘を忘れるというか、取り方を忘れてしまう。例えば立ち合い当たったりするのもちょっと怖いなと思います。頭どうし当たるのは怖い。

 

 

激しい稽古ができない中、力を入れているのは1人で行うウエイトトレーニングです。友綱部屋の地下で週5日、通常の2倍のペースで取り組んでいます。ベンチプレスでは130キロの重りを持ち上げ、上半身の筋力を落とさないようにしています。

旭大星関

自粛している中でどれだけコツコツできるかが次の本場所にかかわってくると思うので、この長い期間をその分、調整できると思って、プラスに考えています。

支えは家族と地元の存在

 

旭大星が前向きな気持ちになれるのは家族の支えがあるからです。巡業と本場所が中止となったため、去年12月に生まれた長男の星心くんとは、一緒に過ごす時間が増えました。

 

 

地元 北海道からも元気をもらっています。旭川の父親や知人からは、いくらやほたて、メロンなど、北海道の食材が送られています。食が細く、体重を落としやすい旭大星を、地元の食が支えています。

旭大星関

体重管理には好きな物を食べるのが一番、良いと思う。北海道のみなさんの応援と家族が支えになっているので少しでも番付を上げて恩返ししないといけない。

 

 

 

旭大星が目指す次の本場所は7月19日が初日。例年は、名古屋での開催ですが、ことしは新型コロナウイルスの影響で東京・両国の国技館で無観客で行われる予定です。

この記事を書いた人

高山 大吾 アナウンサー

高山 大吾 アナウンサー

大分局、徳島局を経て2019年8月から札幌局

中継担当の大相撲だけでなく東京五輪に向け北の大地からスポ-ツの『だいご』味、たっぷり伝えます!

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