ストーリーラグビー

メイっぱいラグビー その12 タッチキック実践編

2019-07-04 午後 10:02

ラグビーワールドカップ日本大会を「めいっぱい」楽しむために知っておきたい情報を毎週コンパクトにお伝えしていきます。ラグビー初心者にはちょっと難しいルール「タッチキック」について、五郎丸歩選手に教えていただくシリーズ後編。今回は実践編として、様々なキックの種類を五郎丸選手に実演していただきました!

教えて!五郎丸歩選手

 

エリアを挽回するため、ボールを蹴って外に出すタッチキックについて、前回の「基礎編」ではそのルールを教えてくれた五郎丸歩選手。
あらためて、タッチキックに関するルールのポイントは、

・22mラインより自陣側で蹴るときは、そのまま蹴りだしてOK

・22mラインより敵陣側で蹴るときはグラウンド内でワンバウンドが必要

・22mラインを超えてからボールを自陣側に戻して蹴るときもワンバウンドが必要

・ペナルティキックの時は、22mラインを超えた場所からでもダイレクトに蹴り出してOK。マイボールのラインアウトで再開される

ということでした。
今回は、タッチキックの様々なシチュエーションで異なるという、その「蹴り方」を五郎丸選手に実演しながらレクチャーしていただきます!

初級編 飛距離を伸ばすには

まずは初級編。
22mラインより自陣側、赤い部分で蹴る場合です。

 

 

では、さっそく五郎丸選手による実演。インタビューの時の笑顔から一転、そのまなざしは厳しいものに…。

 

 

五郎丸選手が蹴ったボールは、ゴールラインそばからきれいな弧を描いてセンターライン脇のグラウンド外へ真っ直ぐ飛んできました。デモンストレーションとはいえ、さすがの飛距離です。

この時大切なのは、陣地を回復するためにより遠くでタッチラインを割るキックを蹴る事。ポイントはボールの回転の向きだといいます。五郎丸選手の蹴ったボールの映像を見ると、進行方向とは逆に回転しています。こうする事で狙った方向に、確実に飛距離を伸ばすことができるといいます。

中級編 ワンバウンドさせるキック

続いては中級編。
22mラインより敵陣側から蹴るタッチキックです。

 

 

この場合はボールをフィールド内に一度バウンドさせてから、タッチラインの外に出さなければいけません。バウンドせずにタッチを割ると「ダイレクトタッチ」という反則で、蹴った地点まで戻されてしまいます。ではさっそく実演!きっちりワンバウンドでボールを出せるか。

 

 

ボールはタッチラインギリギリでワンバウンド。グラウンドの外方向に跳ねてタッチを割りました。見事、一発成功です!

 

 

そのためにポイントとなるのは、ボールの弾道。初級編での自陣側のキックの時よりも低い弾道で、強めに蹴るのがコツなのだそうです。

上級編 「ブーメランキック」

そして上級編。
利き足で蹴る場所がタッチラインに近い場合です。

 

 

例えば右利きの五郎丸選手の場合は、右サイドのラインに近い場合。キックする地点とラインまでのスペースが狭く、直線的なキックでは遠くに蹴り出すのが難しくなります。では、少しでも距離を稼ぐためどうしているのか。

 

 

その答えは、ボールに横向きの回転をかけることだといいます。先ほどの逆回転のキックとは違う、ブーメランキックと呼ばれる蹴り方です。その名の通り、ボールは直線ではなく横向きに弧を描くように飛んでいきます。いったん内側に膨らんでから外へ逃げていくように、野球で言えば「シュート」のような軌道でタッチを割りました。足をボールに対して真っ直ぐではなく、足の甲の外側でこすり上げるように振り、強烈な横回転をかけているのです。

 

 

「普通に蹴ったら5mとか10mくらいしかエリアを挽回できない場面でも、ブーメランキックでボールに横回転をかけるように蹴れば、直線よりも遠くに20mぐらいはエリアを確保できます。」

W杯は「タッチキック」がカギを握る?

様々な高度な技術が求められるタッチキック。五郎丸選手はことしのワールドカップで鍵になると予想しています。

 

 

「今年のワールドカップは9月の残暑の中で行われるので、パスを放っても汗で滑ってしまう。そのリスクを回避するためにも、キックを多用するチームが少し多くなってくるのかなと感じています。タッチキックが試合の中でかなり重要になってくると思いますね。」

 


次回もラグビーのプレー解説。「モール」編!大学ラグビーの強豪、早稲田大学ラグビー部の協力でそのプレーの奥深さをお伝えします。

 

 

この記事を書いた人

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副島 萌生 キャスター

NHKサンデースポーツキャスター
放送部だった高校時代に春のセンバツの開会式閉会式の司会を担当

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