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特集 あっ!転んだ、のに優勝?どうなってるの??フィギュアの採点

フィギュアスケート 2020年11月17日(火) 午後0:00

※この記事は2018年2月に公開したものを一部修正して再掲載しています。

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なぜ転んでも勝てるのか?採点のナゾに迫ります!

 

いよいよ、ピョンチャンオリンピック!

フィギュアスケートでは、羽生結弦選手をはじめ、男女ともに日本代表の活躍に注目が集まっています。

 

 

2年連続で300点超えの高得点を叩き出した羽生選手ですが、2016年NHK杯のショートプログラムでは、冒頭の4回転ループで着地ミス、フリーの4回転では転倒していたって知っていましたか?

 

「え?転んだらもう勝てないんでしょ?」

 

いえ、転んでも羽生選手は優勝したのです!

 

つまり、フィギュアスケートの勝敗は・・・

 

ジャンプの成功・失敗だけで決まるものではないのです!

 

転んだ人でも勝てる?

今回は、その理由をざくっとお伝えします。

転んでも「減点1」だけだった!?

転倒はもちろん減点の対象です。1、2度目は1回につきマイナス1点、3、4度目は1回につきマイナス2点、5度以上になると1回につきマイナス3点の減点になります。

 

つまり、着地で転倒してもジャンプ自体は有効なんですね。

 

ジャンプ1つの基準点は、技や回転数によって異なりますが、高難度のものは最高で12.5点。たとえ減点されても、回転数の基準を満たしていれば、ジャンプは大きな得点となります。

勝つためには4回転ジャンプだけをやれば良いのか?

ならば難しいジャンプを飛べれば優勝できるのか?

 

もちろんその技を成功させること自体がとても難しく、ジャンプ自体の点数も高くなりますが、転倒のリスクも上がるので減点が増える可能性もあります。しかし一番の理由は・・・

 

ジャンプだけで採点されているわけではない!

 

という点なのです!

採点は技だけ評価しているわけではない!

「それはそうでしょう。ジャンプ以外にもスピンやステップも評価の対象でしょう」とお感じのアナタ、正解です!

 

でもじつは、フィギュアスケートはそうした個々の技の難易度や成功・失敗だけで採点されるわけでもないんです。

 

いったい、どういうことなのか?

 

じつは技以外にも、フィギュアスケートには採点ポイントがあり、それは細かくルールとして定められているのです。

 

それをギュギュッと要約すると、

 

 

この2つの点数の比率は大体半々なので、つまり・・・

 

・規定の技をしっかり行い

・全体的に素晴らしい構成になっている


という2ステップがあってこその高得点!なのです。

 

とはいえ、技ひとつひとつの評価は何となく分かりますが、演技全体の評価とは何なのでしょうか?

演技全体は5つの項目で評価

 

① スケート技術

プログラム全体のスケートのクオリティー

 

② 要素のつなぎ

ジャンプやスピンなどの技術要素の間に行うステップなどのつなぎ

 

③演技力

どれだけ音楽に合わせて、スピードの変化、演技をしているか

 

④構成

バランスの良いプログラム構成、またハイライトの分布になっているか

 

⑤楽曲解釈

楽曲を理解し、そのリズムやニュアンスを動きや身体で表現ができているか

 

技だけではない、細かい部分もしっかりと採点されているんですね!

 

採点を知ればフィギュアをもっと楽しめる!

フィギュアスケートの醍醐味と言えば華麗なジャンプ!

でも採点方法を知ると、見所がたくさんあることがわかりました。

 

今まではジャンプの成功・失敗だけを見ていたという方! ぜひ今後は、全体の流れを通して採点にも注目しながら観戦してみてくださいね。

きっと瞬きするのが惜しくなるほど観るのが楽しくなりますよ!

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