ストーリーパラスポーツ

ボールの位置がなぜわかる?ゴールボールのすごさ!

2019-12-05 午後 02:25

パラリンピックには魅力的なスポーツが数多く存在しますが、その1つが「ゴールボール」。視覚障害者を対象にしたチーム球技です。その魅力に迫ります。

試合中は審判しか触れないアイシェード

 

ゴールボールは、競技名の通りボールでゴールを狙う競技。前後半12分ずつで、攻守交互でボールを投げたり、守ったりして得点を競い合います。

 

1チームは3人。選手は全員目隠し(アイシェード)をしています。

 

 

ゴールボールは全盲の選手も弱視の選手も出場できるので、公平に競技を行うために全員アイシェードが必要なのです。

 

 

ちなみに、試合中にアイシェードがずれてしまったときは審判しか触れません。

 

それは、ずるをして隙間から見させないようにするため。

 

 

さらに、視覚に差をつくらないように、目隠しの下にアイパッチというものも貼っているんです。とても厳重…!

位置がわかる理由…答えはボールにアリ!

さぁ、これで完全に見えない状態になりました!

 

この状態でボールの位置がはっきりとわかる理由とは…?

 

 

秘密は、ボールにある穴なんです。

 

 

ボールはバスケットボールと同じくらいの大きさですが、その重さはなんと2倍!さらに落としてもあまり弾まないようになっているのです。

 

そして中には…鈴が入っています!そう、ボールを転がすと音が鳴り、ボールの穴から音が聞こえるのです。

 

 

選手たちはこの鈴の音を頼りにプレーすることでボールの位置を把握することができるんですね。

全神経を集中させてゴールを守る!

 

ゴールボールの見どころの一つは、ゴールをどのように守り抜くか、です。

 

守備選手はこのように相手の攻撃を全身で阻止。

 

「転がってくるボールを阻止するだけ…?」とあなどってはいけません!一流選手ともなれば、ボールのスピードはなんと時速70キロ以上になることも!

 

 

つまり、相手側のゴールに1秒足らずで届くことになります。

 

さらに、ゴールの横幅はなんと9メートル!

 

身長150センチの増田明美さん6人分!

 

このとっても広いゴールを選手3人で守り抜くのです。耳を研ぎ澄まし、相手の動きとボールの位置を音で聞き分けて体を動かす…ゴールボールはかなりハード!

 

さらに注目したいのは、その守備方法。

 

 

もちろんゴールを守ることが一番ですが、バスケットボール2つ分の重さのボールが、勢いよく顔にぶつかってきたら…痛い…!!

 

 

そうならないように、予測したボールの方向には顔ではなく足や胴体を向けて受け止めるのが達人の技なのです。

遠心力を利用!?攻撃の工夫も見どころ

守備の見どころを先にご紹介しましたが、攻撃にも注目です!

 

 

シュートは、上の画像の自陣側、黄色いエリアと中央の薄い黄色のエリアとで2回バウンドをさせなければいけません。

というのも、2回バウンドしたエリアの音の差で、守備側はどこにボールが来るか予測するためなんです。

 

 

自陣側のエリア(上の画像のオレンジ部分)でバウンドしないボールは、ハイボールという反則になってしまいます。

 

攻撃側の工夫もご紹介しましょう。

 

 

例えばフェイント。

 

 

ボールを持っていない選手ふたりがわざと音を立てて、さもシュートをしたように見せかけます。時間差で後からもうひとりの選手が本当のシュート!

 

ボールを持った選手が振りかぶるタイミングまでなら、音を立てても反則にはならないのです。

 

他にもあります。ボールに前向きの縦回転をかけると…

 

 

ガードされても、相手の体を乗り越えていきやすくなります!

 

 

さらにさらに、縦もあれば横もあり。ボールの横回転でカーブをかけたり、体を回転させながら投げてその遠心力で鈴がボールに張り付いて音を鳴りにくくするなど工夫がたくさん!

 

こんな風に攻守で工夫をこらして戦うのが、ゴールボールの魅力です!

自分の向きや場所はどう判断するの?

 

音でボールの位置を把握できるのはわかったけど…

 

そもそも、試合中どこに自分がいるのか方向感覚を見失ってしまわないのでしょうか?

 

 

選手自身が自分の方向を把握できる秘密はコートのラインにあります。

 

 

コートのラインの下には、糸が敷かれていて、選手たちは手や足でその出っ張りを感じて自分の位置や向きを確認しているんです。

声援は禁止!パラ競技ならではのルール

 

ゴールボールに興味を持ち、試合を見てみようかな…とお考えの皆さん!

 

 

ゴールボールは声援や音のなる応援はNGなので注意が必要です。

 

なぜなら、音を頼りにプレーしている選手たちの妨げになってしまうから。

 

ゴールボールは静寂のなかで行われるのです。

日本チームの活躍に期待!

 

日本女子チームは2004年アテネ大会で初出場ながら銅メダル、2012年ロンドン大会では、パラリンピックの団体競技として日本チーム史上初の金メダルを獲得。残念ながらリオ大会では準々決勝で敗れてしまいましたが、東京パラリンピックではどうなるかわかりません!さらに男子は東京パラリンピックに初出場!女子だけでなく男子の活躍にも注目です。

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