ストーリーパラスポーツ

アジアパラ陸上 競って縮める"世界"への1秒!

2018-10-12 午前 09:40

インドネシアで開かれている、ジャカルタアジアパラ大会。

陸上の花形、男子100メートル、足に障害のあるクラスは、日本のライバル2人がアジア王者の座をかけて争い、金、銀、2つのメダルを獲得しました。

しかし、世界トップとの差は1秒以上。2人で競い合うことでその「1秒」を縮め、世界を目指します。

義足スプリンター アジア最速の座をかけた戦い

アジア最速の義足スプリンターの座をかけた争いは、前回大会の金メダリストで、アジア記録を持つ第一人者、佐藤圭太選手(27)に、本格的に競技を始めてわずか10か月の新星、井谷俊介選手(23)が挑む構図となりました。

 

予選でアジア記録を塗り替えた井谷選手 (写真右から2番目)

 

9月の日本選手権で佐藤選手に敗れた井谷選手が今大会、予選でいきなり佐藤選手のアジア記録を塗り替える11秒70をマーク。

大会前の自己ベストを一気に0秒31更新して、周囲を驚かせました。

 

井谷俊介 (写真 左)  佐藤圭太選手 (写真 右)

 

そして迎えた翌日の決勝、ライバル2人が直接対決しました。

 

競技開始10か月でアジアの頂点に立った井谷選手

 

井谷選手は中盤から抜け出すと、後半は伸びのある走りで追い上げる佐藤選手をかわして1着でゴール。

タイムは、佐藤選手のベストを上回る11秒75。新たなアジア王者が生まれた瞬間でした。

意識するのは“世界”との差

周囲からはライバルとみられる2人。しかし、2人は互いのことをライバルとは言いません。2人が意識しているのがお互いではなく、常に世界だからです。

このクラスの世界記録は10秒61。井谷選手のアジア記録より1秒以上も速いタイムです。

現在の2人の記録では、アジアでは勝ってもパラリンピックでは、決勝に残ることも難しい状況です。

 

 

井谷選手は試合後、「アジア王者の佐藤選手は最初に超えなければならない壁だった。目指すのはもっと上、2年後に東京で海外の選手たちに挑んでどこまで食い込めるかだ」と話し、目指す先はあくまでも世界だという意思を明確に示しました。

 

 

一方の佐藤選手も「井谷選手に負けたことより、自己ベストを出せなかったことが悔しい。井谷選手はこれからずっと競り合う相手になるなので、一緒に向上していけたら」と話し、2人で競い合うことでタイムを伸ばすことに期待を示しました。

あと2年 1秒を縮められるか?

佐藤選手が2年間、更新できなかったアジア記録を、井谷選手という新星が塗り替えたことは、大きな可能性を感じさせます。

 

 

もちろん佐藤選手もこれで終わるわけにはいきません。東京パラリンピックまであと2年、この間に縮めなければならない「1秒」。

 

世界とのこの大きな差を2人の義足スプリンターがどこまで詰めていけるのか。

今後の2人から目が離せません。



※こちらは、2018年10月12日に公開された記事です。内容は公開時のものとなります。

関連キーワード

関連トピックス

最新トピックス

RANKING人気のトピックス

アクセス数の多いコンテンツをランキング形式でお届け!