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特集 ヤクルト 村上宗隆 「三冠王は意識している」

野球 2022年8月25日(木) 午後3:00

ヤクルトの若き中軸・村上選手の勢いが止まりません。今シーズン、プロ野球新記録となる5打席連続ホームランをマークするなど、これまでに打ったホームランは45本。打点も110を数え、2位以下を大きく引き離しています(8月23日時点)。村上選手が自身のバッティングの現状をどう思っているのか?サンデースポーツの豊原謙二郎キャスターがテーマをバッティングに絞って聞きました。

自分の中で自信になる

村上選手は6月と7月のセ・リーグの打者部門で2か月連続となる月間MVPに選ばれました。とりわけ7月は新型コロナウイルスの感染拡大によって、多くの主力選手が離脱する中、首位を走るチームを4番として引っ張りました。7月の成績は全20試合に出場してリーグトップのホームラン8本、長打率7割4分2厘、出塁率4割2分1厘をマークし、打点もリーグトップに並ぶ17打点でした。

 

Q  

2か月連続の月間MVP、おめでとうございます。

ありがとうございます。

 

2か月連続で月間MVPに選ばれ喜ぶ村上選手

Q

外から見ていると無双状態に入っているように感じられますが、そういう実感はありますか。

いや、そういう実感はまったくないですね。

Q

まったくないですか。打率が首位に2毛差(8月9日時点)まで近づいてきました。これについてはどう感じていますか。

A

いや、もう打率っていうのは、増えたり減ったりするものなので、今のところはそんなに気にはしてないですけど。残り40試合近くある中で、こういう位置にいられるのはすごくいいかなとは思います。

Q

打率リーグトップも近づいてきた、これでいけるかもという意識はないということですか。

A

自信になりますし、すごくいいことと自分の中では捉えています。

ホームランは気持ちの切り替えが大事

村上選手は7月31日から8月2日にかけて、プロ野球新記録となる5打席連続のホームランを打ちました。ここまで積み重ねたホームランは45本。セパ両リーグで見てもその数字はまさに圧倒的です。どうしてこれだけのホームランを打つことができているのか聞きました。

 

Q

ホームランの本数も過去にないハイペースです。要因は何だと考えていますか。

A

目の前の1球について、相手としっかり対戦できています。自分の気持ちの持ちようというか、1球1球切り替えて全部できています。悪いスイングだったりいいスイングだったりをいい意味で引きずらずに、ほんとにひと区切りとして打席に立てていると思います。

 

プロ野球新記録の5打席連続ホームランを打ち、花束を受け取る(8月2日)

Q

気持ちを切り替えるために心がけていることはありますか。

A

試合が終わった後に動画を見て、このスイングはこうだったな、ああだったと追いかけます。ただ打席の中や試合中は自分の感じたところでぱっと切り替えたりいろんなことを試してみたりとか、そういったところを大事にしてやっています。

Q

気持ちの持ちようは去年までもそうだったのでしょうか。ことし特にそういう気持ちなのか、そのあたりはどうですか。

A

やっぱり去年まではさすがにこういう気持ちではなかったですね。

ことしは土台が決まった

村上選手は熊本の九州学院高校からドラフト1位で入団。2年目からすぐに頭角を現しました。これまでに新人王、最高出塁率、ホームラン王などに輝いています。去年は東京オリンピックで日本代表として金メダル、ヤクルトではリーグ優勝と日本一に大きく貢献しました。こうした活躍の裏にはバッティングに対する研究熱心さもあります。

 

 

Q

ことし春からグリップの位置を去年より少し下げるバッティングフォームに取り組んでいます。効果を実感している部分はありますか。

A

トップの位置が決まりやすくなったのと、ことしは土台が少し決まったのかなっていう感覚はあります。スイングは必ず進化していくと思うんですけど、まずは1個、土台がはまったという感覚です。

その土台というのは、トップの位置ということですか。

A

トップの位置もそうですし、体の使い方や全体的なところを見て、自分の中でも決まったというところはあります。

トップの位置を少し下げたことで、バットの軌道であるとか、出やすさであるとか、どう変わってきましたか。

A

ただ単にトップの位置を下げるだけではなく、バッティングは体全体を使ってやるものです。いろんなところをはめ込んでいって、最終的にグリップの位置があそこになるっていう。ことしはそういう感じです。ただ単にグリップの位置を下げることによって、どうとかっていうのはないと思います。

イメージした打球を打つために

Q

今シーズンはセンターから左方向のヒット、ホームランが去年までより増えている数字があります。手応えはありますか。

A

それはもう、めちゃめちゃ打席の中でも意識しています。それが結果になっているので、すごくいいかなと思います。

Q

それはバッティングフォームの土台が固まってきたことと関係性がありますか。

A

再現性というか、自分がイメージしてるような打球も去年よりは確実に多く打てています。そういったところがつながってきていると思います。

 

 

「面が返らないとか、面が保てたまま振れている」というような表現を使っています。今シーズンは左方向へのバッティングで、そういう打ち方ができているのでしょうか。

A

その通りですね。ヘッドを返さない意識は常に持っているので、ゴロはあまり打たないようにというか、フライアウトを打ってやろうというぐらいの気持ちの打席もあります。極力ヘッドは返さないように意識しています。

それは強く意識しているということですか。

もう強く意識してますね。練習からそうですし、結局ヘッドって、いききったら返っちゃうんで、そこまで自分で返すっていう意識はまったくないです。

三冠王は意識はするが、すごく難しいこと

ペナントレースは終盤に入っています。チームは7月上旬に優勝へのマジックナンバーが点灯するなど、独走態勢を築いていましたが、今は絶好調のDeNAの追い上げにあっています。4番を打つ村上選手への期待はさらに高まっていますが、プレッシャーにはなっていないといいます。また三冠王について率直な思いを語りました。

 

Q

優勝争いをしていて、チームを勝たせるバッティングを一番大事にしていると思いますが、個人成績との兼ね合いはどのように考えていますか。

A

それは自分の成績が直結してくると思います。そこで結果を残さないとチームも勝てないですし、それは直結しているところかなと思います。

 

 

Q

22歳という年齢でそういう意識を持ってプレーしている。すごく重圧がかかっているのではないですか。

A

そういう立ち位置、そういう打順にいるので、それは重々自分の中でも承知しています。背負わされてるというよりはなんて言うんですかね、別に苦じゃないですね、全然。

Q

むしろ意気に感じているのでしょうか。

はい、どちらかというとそうですね。

Q

リーグ優勝が一番の目標だと思いますが、残り試合をどのようにプレーし、成績を残していきたいですか。

A

やることは変わりません。シーズン終盤になると、優勝という文字が重くのしかかってくるというか、そこに向けてすごく大事な試合が続きます。目に見えてくる数字というのもありますが、そういったところで自分のパフォーマンスをしっかり出せるようにしたいです。本当に1試合1試合、1球1球に集中して、最後終わった時に、自分の成績とチームの成績が伴っていれば、すごくいいと思います。そうなれるように頑張りたいです。

Q

三冠王への意識、絶対取るという決意は。

A

意識はしますけど、すごく難しいことなので。終わってみた時にどうだったかをファンの皆さん、そしてメディアの皆さんも、楽しみにしてくれればいいなと思います。

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