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特集 ロコ・ソラーレ 藤澤五月選手 “地元凱旋”のカーリング日本選手権を前に語る

カーリング 2022年5月19日(木) 午後5:55

日本カーリング界のトップランナーとして走り続けてきた、ロコ・ソラーレ。そのチームで司令塔・スキップとして活躍する藤澤五月選手に日本選手権を前にリモートでインタビュー取材を行いました。日本代表として銀メダルを手にした北京オリンピックなど世界との戦いを通して感じたこと、日本選手権の見どころや意気込みなどの質問に1つ1つ丁寧に答えてもらいました。

 

北京オリンピックで銀メダルを獲得(左から)吉田知那美、吉田夕梨花、藤澤五月、鈴木夕湖、石崎琴美の各選手

-2月の北京オリンピック、4月のグランドスラムと2つの国際大会を通して、チームとして得たものは?

今シーズンは特に、北京オリンピックを一番に、ピーキングが上がるように準備してやってきたっていうのもありますし、まず何よりも、こういうコロナ禍で、誰1人としてコロナももちろんそうですし、体調を崩すことなく、オリンピックも、グランドスラムも、大会に臨めているっていう部分が、すごく私たちの中では「本当によかったね」っていうふうに思えるシーズンでもありましたし、そういった難しい制限、コロナにかからないようにできるだけ人のいない練習時間であったり、練習試合も限られた人としかできないっていうすごく難しい環境下でも、こうやって自分たちのやりたいことをしっかり見つけて、練習をしてこられたのは、成長した1つでもあるかなというふうに思います。

 

北京オリンピック表彰式  石崎選手にメダルを掛ける藤沢選手

-北京オリンピックで、個人として得られたことは?

私にとっての2回目のオリンピックでもありましたし、2回目の表彰台に立つことはできたんですけど、2回とも同じようで本当に全く違うオリンピックで、ピョンチャンの時は、勝って勝ち取った銅メダル。今回は負けて、悔しさ半分の表彰台の銀メダルで、オリンピックってことばにすれば同じオリンピックではあるんですけど、本当に全く違う。成長させてもらえるオリンピックであったり、初めてでもうピョンチャンの時は、それこそあんまり途中途中を覚えていない部分もあったりして、でも今回の北京オリンピックは、大会自体はすごく全力で感じながら、絶対忘れないようなオリンピックにしようと思っていたので、そういった中でこうやってまた表彰台にのぼれて、課題をもらったオリンピックでもあったので、それはずっと忘れずに、今もそうですし、それは月日がたったとしても、絶対忘れないようにしたいなっていうふうにはすごく思ってます。

 

 

-次、見据えていることは?

私たちは、オリンピックだったり、世界選手権であったり、もちろん日本選手権もそうですし、まずは「世界一のパフォーマンスをする」っていうのを常に目標としてやっているので、今であれば、日本選手権で世界一のパフォーマンスをする、そして次の大会に出るっていうふうになれば、その次の大会に向けて、いかに自分たちの世界一のパフォーマンスをするかっていうふうに常に考えていますし、この北京オリンピックまでの4年間、もちろん私たちだけではなくて、日本のトップチームの努力だったり、成長のおかげで、私たちも成長させてもらえたので、今後は日本全体として、もっともっとレベルアップしなきゃいけないっていうのは全員がすごく思ってることだと思うので、その団結力、日本としていかに強くなっていけるかってことも考えながらやりたいな。それは、お互いに自分たちのチームが強くなる=日本全体が強くなるっていう部分でもあるので、それは男女関係なく、継続してやっていきたいなっていうふうに思います。

 

北京オリンピック決勝でショットを放つ藤澤選手

-世界選手権やオリンピックでの金メダルは意識している?

正直、今回オリンピックが終わった後すぐに、中部電力さんが出られた世界選手権を見ていて、正直、私、私も含め、チームメートみんなが「出たかったね」っていうふうに話しながら、やっぱりオリンピックもすごく大事な大会ではあるんですけど、世界選手権も私たちの大好きな大会ではあるので、「出たかったねー」っていうふうに言いながら、そこで同じようにオリンピックに出たスイスチームが、すばらしいパフォーマンスを見せてくれたので、ああいうのを見るとやっぱり「あ、いいな」っていう思いがあって、「私たちカーリング好きなんだね」って思い出させてもらえるいいタイミングでもあったので、ああいうパフォーマンスをまたしたいなっていうふうに思います。

 

平昌五輪で銅メダルを獲得し、地元の北海道北見市でパレード(2018年3月)

-前回と比べて国内の反響の違いは?

私たち、この北海道北見市で、地元でカーリングをさせてもらって、どちらかというと、ピョンチャンオリンピックで、北見市がカーリングの町っていうのを知ってもらえた方も多かったと思うんですけど、今回こうやってまたオリンピックに出させてもらって、銀メダルを勝ち取ることができて、またさらに北見市がカーリングの町っていうふうに知ってもらえたのもそうですし、北見市民の方が「カーリングが北見市の誇りです」っていうふうにテレビとかで言ってもらえてることが、すごくうれしいなっていうふうに思いました。

 

北京オリンピック 決勝のイギリス戦

-地元の北見市で開催される日本選手権、注目ポイントは?

ピョンチャンの時は、どちらかというと「もぐもぐタイム」であったり「そだねー」だったり、カーリングというよりかは、カーリング以外の部分でカーリングを知ってもらえることが多くて、それはそれでありがたいはありがたかったんですけど、北京の時は、もっとカーリングの試合だったり、ショットのことをすごくメディアの方にも取り上げていただいていて、見てる方も「カーリング、正直全然わかんなかったんだけど、ダブルテイクアウトとかそういうの覚えたよ」みたいなことを、すごい周りの方に言っていただけて、本当にカーリングっていうスポーツを知ってもらえるようになったっていうのはすごくうれしいことなので、私たちの地元、北見市はカーリングの町でもあるので、もっともっとカーリングっていうもの、もっとショットであったり、作戦のおもしろさであったり、見てる方も一緒に作戦を考えられたり「どんなことしゃべってるんだろう」っていうのを、テレビであればマイクを通じて皆さんに聞いてもらえると思うので、どういうことを選手が考えて、だからこそこのショットを選んでるんだよっていう部分も楽しんでもらいたいですし、「やー、私だったらそのショットじゃなくて、この違うショット選ぶわ」っていうふうに考えてくれるようになれば、本当にうれしいなっていうふうに思います。

 

北京オリンピック 決勝で話し合う選手たち

-自分たちのプレーで見てほしいところは?

いつもオリンピックの時もそうですし、皆さんに注目していただいているのは、やっぱりチームのコミュニケーション力っていうのを私たち自身もすごく大事にしていて、投げるのは1人なんですけど、そのあとに全員でショットを作り上げる。もしそのショットがうまくいかなくてミスになったとしても、それは一つの情報として次につながるためのミスだったって私たちは捉えていて、それを次、その次の試合だったり、試合の後半にいかに生かすかっていうのを、常にみんなで話し合いながらやっているので、そういった部分を注目してもらいたいなっていうふうに思います。

-今回の日本選手権はどんな戦いが予想される?

今シーズンは特に、オリンピックを軸にやってきたので、オリンピックに出てくるチームに対する対策であったり、準備はいろいろしてきたんですけど、昨シーズンあたりから、日本のチームに対する対策に費やす時間は、どちらかというと少なかった部分はあって、逆にどちらかというと、私たちの試合をほかの日本のチームが見る機会の方が多かったと思うので、私たちに対する対策はみんなあるんだろうなっていうふうに思いながら臨まなければいけない大会が日本選手権なんだろうなっていうのは、ピョンチャン大会が終わってからの日本選手権も同じように私たちの課題としてやらなければいけなかったので、私たちに対する対策を持ったチームに対する対策を、私たちがいかに取れるかっていうのが、日本選手権の課題の一つでもあるんじゃないかなというふうに思います。

 

 

-改めて大会への意気込みと見どころを。

今回、無観客になってしまったんですけどテレビを通してでも、試合を見てもらえば、すごくレベルの高い試合になると思うので「日本ってこんなにレベルが高いんだ」っていうふうにも見てもらえればと思いますし、カーリングの精神でもあるんですけど、いいショットに対しては、敵、味方、関係なく「ナイスショット」っていうふうにお互いをたたえ合うっていうのがカーリングのよさでもあるので、プレーしている全員もそうですし、コーチやスタッフの方も含めて、カーリングがコロナ禍もあってなかなか難しい状況の中で、こうやって日本選手権が開催できるっていううれしさだったり、カーリングが大好きだっていう気持ちを、皆さんに見てもらえればうれしいなと思います。

 

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この記事を書いた人

寺迫 紗良 記者

寺迫 紗良 記者

平成28年NHK入局。高知局、津局を経て、スポーツニュース部。学生時代はソフトボール、現在はゴルフに熱中。特技は暗算(十段)。

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