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特集 大相撲の呼出しっていったい何なの? 

相撲 2022年5月3日(火) 午前9:30

大相撲の土俵で着物にはかま姿で、力士の四股名を呼び上げたり、懸賞の幕を持って土俵を回ったりして様々な役割を担う呼出し。知っているようで知られていない呼出しの仕事。大相撲の呼出しっていったい何なのか改めて調べてみました。

大相撲の呼出しはいったい何をする人なのか?

土俵上で力士の四股名を呼び上げる

取組の前に対戦する東西の力士の名前を土俵の上で扇子を広げて呼び上げている人が呼出しです。コロナ禍になってからは仕草のまねだけになっていますが、力士に力水をつけるときに口をふく紙を渡す仕事もしています。

 

丸い土俵の外側には砂がまいてありますが、力士の足が出たかどうかが分かる砂です。取組の直前には呼出しが足の跡がはっきりと分かるように砂をきれいに掃いています。ほうきで土俵を掃くのも大事な仕事です。

呼び上げのほかにどんな仕事があるのか?

やぐらの上で一番太鼓をたたく(国技館正面のやぐら/写真右上)

太鼓をたたくのも呼出しの仕事です。本場所の朝、国技館のやぐらや地方場所で午前8時から打つのが一番太鼓です。午後6時前、弓取り式が終わって打ち出しと同時に打つのが跳ね太鼓です。観客が四方に散らばる様子を音で表現して「テンデンバラバラ、テンデンバラバラ」と聞こえると言われています。

呼出しが幕を持って土俵を回っているのは何なのか?

懸賞幕を持って土俵上を回る

その幕は力士に懸ける懸賞の幕です。本場所館内の観客に懸賞が懸かっていることを示して呼出しが土俵を回ります。横綱や大関など人気力士には多くの懸賞が集まり、幕が1周しただけでは終わらなくて、2周、3周することもあります。懸賞幕が回ると館内の雰囲気は取組に向けて盛り上がります。

呼出しにも力士と同じように階級があるのか?

序ノ口から序二段、三段目、幕下、十両、幕内、三役までは力士と同じで7つの階級があります。その上には副立呼出しと立呼出しが置かれていますが、今は空席です。呼出しの定員は45人で、新規に採用されるのは義務教育を終えた19歳未満の男子です。

 

相撲専門雑誌 NHK G-Media大相撲中継 から

 

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