NHK sports

特集 テレビ体操 みんなの体操 ラジオ体操「長い間ありがとうございました!私たち卒業します!」

その他のスポーツ 2022年3月31日(木) 午後6:55

テレビ体操・みんなの体操に出演してきた、加藤由美子さん(写真左)と原川愛さん(写真右)が2021年度をもって番組を卒業されることになりました。

 

最後の収録を終えたふたりにこれまでの思い出やこれからの予定などを伺いました。

弾き続けた!24年間 加藤由美子さん

体操のピアノ伴奏を担当してきた加藤由美子さん

Q 最後の収録をおえたいま、心境は?

 

う~ん。24年間続けてきた収録が終わりと思うと、こみあげるものがありましたね。私は若い頃から運動と音楽が好きで、体操の伴奏というこの仕事ができるのはうれしくて、自分にとってはライフワークになってきました。この間、出演者はもちろん、カメラさん、音声さん、照明さんなど、たくさんの人たちに支えてもらいました。本当に感謝しています。

15年目からの挑戦

Q 加藤さんは体操の伴奏で、童謡を演奏されていました。いつから始めたんですか?

 

2013年からです。実は、わたしが初めて、ではなくて、ピアノ伴奏の先輩の山崎鏡子さんがなさっていました。その演奏記録を譲り受けていたんですが、出演した当初はなかなか取り組めなくて、、、出演から15年目に一念発起して挑戦しました。すると「なつかしい」「続けてほしい」と視聴者のみなさんから励ましの声をいただき、今日まで続けられました。

 

 

Q 10年ほど続けてきたんですね?

 

そうですね。わたしは記録をつけるのが好きでして、、、きょうはきかれるんじゃないかって曲数を数えてみました。収録は2か月ごとですが、8年間で90回、50曲ほどでした。滝廉太郎さんの「花」、アメリカ民謡の「線路は続くよどこまでも」など、評判のよかった曲は3~4度取り上げました。そのほかにもクラシックや歌曲をアレンジしたこともありました。改めてリストを見直すと、いろいろな曲を弾いてきたなぁと思います。

思い出深い 全国での出会い

加藤さんのラジオ体操巡回日誌

Q 20年間を振り返って、印象深いことは?

 

ラジオ放送では毎年、夏休みなどに各地を訪ねて、生放送をしていますが、いろいろな思い出があります。1年目から旅の記録を書いてきて7冊目になりました。これまでに47都道府県およそ400回、380自治体を訪ねました。なかでも鹿児島県徳之島や沖縄県伊江島などは、地元のみなさんの歓迎も温かくて、印象に残っていますね。一方で、何千人、時には1万人近く集まっている中で演奏する機会もありました。こんなに多くの人の前で演奏できるなんて!と思ったのを覚えています。


Q 全国を訪ねると、いろいろなことがあったでしょうね?


会場に行ってみたら、私は聞いたことがないメーカーで、おそらく長い間使われていなかったんだろうなというピアノが用意されていて、どう弾いたらいいんだろうと思うこともありましたけど、それもまた良い思い出です。放送のほかにも、東日本大震災の後に、仮設住宅を訪問し体操をしたこともありました。かえってみなさんに元気をもらった記憶があります。全国の愛好者のみなさんと会えたことはほんとうに財産だと思っています。

改めて各地を訪ねてみたい

 

Q 今後のご予定は?

 

おととしから、保育士の演奏指導をしていまして、子どもの手遊び曲や童謡の普及を続けたいですね。作曲活動にも力をいれていきたいですし、これまで書きためてきた巡回体操会の日記を読み直して、今度は個人的な旅行として、各地を訪ねてみたいですね。

 

Q 体操のファンのみなさんへメッセージを


24年間、聞いてくれてありがとうございました。体操の童謡伴奏は、若い演奏者たちが受け継いでくれるといってくれています。先輩からの伝統を自分なりにつなげられたならうれしいですし、視聴者のみなさんも引き続き楽しみにしてほしいです。これからも音楽活動を続けていくので、みかけたらぜひ声かけてください。

練習の後の「笑顔」 原川愛さん

アシスタントを担当してきた原川愛さん(前列左から2人目)

Q 原川さんは2014年から8年間、アシスタントを担当されました。8年間、お疲れ様でした。


視聴者のみなさん、本当にありがとうございました。8年間はあっという間でした。子どものころから新体操に取り組んでいたので、体を動かして表現したり、運動の楽しさを伝えたりする仕事をしたいと考えていたんですが、大学院卒業時に、運良くオーディションに合格できて本当によかったなと思っています。

 

原川愛さん(写真中央)

Q アシスタントは、まさに適任だったんですね。


いえいえ。採用された後、2~3年間は大変でした。人前で体操を伝える難しさを感じました。私は肩が少し上がってしまうクセがありまして、撮影すると、力をいれていないのに力が入っているように見えてしまうことが多くあったんです。私の動きをみて、みなさんが動きを誤解されるといけないので、個人的なクセが出てこないように、鏡の前で動きを確かめたり、トレーニングをしたり、体の動かし方を調整して覚えていきました。

 

Q 人前で実演するのは、個人で運動するのとは、違う?


そうですね。そしてラジオ体操は取り組んでいくと、奥深いんです、、、それぞれの動きのねらいをしっかり伝えられるようにしたいし、私たちをみて真似しているうちに、よい効果につながるようにしたい、と思ってきました。

 

実演する原川愛さん(写真右)

Q 動きを見ていると、早く動くところと、ゆっくりなところがあったりしますけど、そのあたりですか。

 

ありがとうございます。体操のなかで、強弱をつけて体を動かすと、筋肉が縮んだり伸びたりして効果も高まるとされているので、動きに変化をつけているんです。先生や先輩に相談しながらどう動くと、見ている人たちが理解しやすくなるかなど、練習してきました。

体操が育む 地域のつながり

実演する原川愛さん(写真左)

Q いつもニコニコされていたので、そういう苦労があるとは感じませんでした。。。。

 

それでいいですよ。みなさんが体操するときは、ご自分のペースで取り組んでいただくのが一番です!楽しんで取り組んでいただきたいので、わたしは、笑顔を忘れないようにしてきました。視聴者のみなさんから「いつも一緒に運動しています!」「うまく動けないなと思っても、原川さんの笑顔をみると救われる!」といわれると、目指していたとおりになっている気がしてうれしくて、8年間頑張ることができました。


Q 一番印象に残っているのは?

 

ひとつに絞るのは難しいんですが、、、去年10月、山口県での特別巡回ラジオ体操は感動しました。コロナ禍で休止していたなか2年ぶりに開催した体操会でした。感染予防の対策をしながら、通常よりも人数を制限しての開催だったんですが、事前に応募していただいた方と一緒に体操しました。「ああ、体操を一緒にすることを楽しみにしてくれている人がいるんだ」と改めてうれしくなりました。

 

 

このお仕事ができたことで、ラジオ体操は体操、にとどまらなくて、地域のつながりにもなっていることを知りました。地区によっては、毎朝集まって取り組んでいるところもあり、体操が終わった後におしゃべりをしたり、きょうはあの人がきていないねと安否を確認したり、コミュニケーションのひとつになっているんです。体操が、生活の楽しみになったり、交流につながっているのはいいなぁ、と思っています。

体操・運動のきっかけになりたい

 

Q これからは


アシスタントをして気づいたことも活かして、運動を伝える仕事をしていきたいと思っています。本格的な運動、というよりも、気負わずに、おしゃべりしながら、ゆったり体を動かしてもらう「場」を作っていきたいです。東京はもちろん、故郷・宮崎でも、普段運動とあまり縁がないという人が、わたしをきっかけに「運動に関心をもった」と言ってもらえるような、活動ができたらいいな、と思っています。

 

Q 視聴者のみなさんへ

 

8年間、続けることができたのは、視聴者のみなさんからのお手紙やいただいた言葉のおかげです。頑張ってきてよかったなと思っています。番組は卒業しますが、ラジオ体操は指導員として続けていきます。運動を伝える活動も、私なりに続けたいと思っています。またどこかでみなさまにお目にかかれるのを楽しみにしております。その際は、お気軽にお声かけください。

 

これからも、テレビ体操・みんなの体操・ラジオ体操をよろしくお願いします!(テレビ体操のHPへ)

 

関連特集記事