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特集 大相撲の行司っていったい何なの? その2

相撲 2022年3月9日(水) 午後3:10

大相撲の土俵できらびやかな装束に身を包み、力士の取組を裁いて勝負の行方を決める行司。知っているようでも知られていない行司の仕事。大相撲の行司っていったい何なのか改めて調べてみました。

行司が神主の姿をしているのを見たが、何をしていたのか?

本場所初日の前の日に行われる土俵祭りの様子です。

 

2022年 初場所初日を前に営まれた土俵祭り

相撲の神様を土俵にお迎えする祭事で、五穀豊穣と土俵の安全を願って、立行司が神主の装束になって神事を行います。本場所で審判を行う親方衆も土俵祭りに出席します。コロナ禍以前は三役以上の力士も出席して、一般に公開され大勢の相撲ファンが神事を見守っていました。

取組を決めるときには、行司は何をしているのか?

取組編成会議に参加する行司が審判部に入る

行司は土俵の裁き以外にいろいろな仕事を担っています。対戦相手を決める取組編成会議も大事な仕事の一つです。

 

取組に問題がないか、行司が割り場で細かく確認する

本場所中は審判部で審判委員の親方が幕内から序ノ口までの取組を決めますが、行司は会議の書記として決まった取組を書き取ります。同じ相手と2回対戦していないか、休場力士が対戦相手になっていないかなどを割り場と言われる行司の作業場でチェックします。

番付は行司が書いているのか?

番付は日本相撲協会の人事異動情報と同じなので、情報管理を徹底して三役格行司が中心になって相撲字という独特の字体で書きます。

 

取組相手を観客に知らせる顔ぶれ言上のために相撲字で四股名を書く

番付の版元や親方、日本相撲協会の職員が書く時代を経て、昭和19年から行司が書くようになりました。太くすき間がないように書き、お客さんがすき間なく入るようにという思いで余白を減らしています。

 

 

相撲専門雑誌「NHKG-Media大相撲中継」から

 

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