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特集 玉鷲 まだまだ若手には… 通算連続出場歴代5位に 大相撲秋場所

相撲 2021年9月18日(土) 午前10:25

36歳のベテランが、またひとつ歴史に名を刻んだ。通算連続出場1367回。初土俵以来、17年あまり1回も休んでいない玉鷲は、昭和40年代から50年代にかけて活躍した大竜川と並び歴代5位となった。

 

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節目の一番では秋場所6日目、貴景勝(25)と対戦した。大関に立ち合いで突き起こされ、土俵際まで攻め込まれて俵に足がかかった。万事休すか…。

 

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それでもいなしを織り交ぜながら攻め、相手が引いたところを一気に押し出した。鮮やかな逆転で3勝目。大関相手に白星を挙げ、伊勢ヶ濱審判長も「よく相手を見ていた。玉鷲はいつも元気だ」と褒めたたえた。

元気な相撲の原動力は何か…。

 

この日の取組後のことばにヒントがあった。NHK大相撲中継のインタビュー。

やっぱり若手に負けたくない。また力をつけて自分の相撲で勝ちたい。

 

今場所は照ノ富士(29)が新横綱として、ただひとり勝ちっぱなし。さらに新関脇には明生(26)が昇進した。連日の土俵では平幕の霧馬山(25)が両大関を破り、阿武咲(25)は1敗で横綱を追うなど、20代が活躍を続けている。

 

こうした若手に対しライバル心をむき出しにして、白星を挙げていくことが元気の源になっているのではないか。

 

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一方で、連続出場の記録については「基本あまり意識していない。やれるだけしっかりやれればいい」と涼しい表情で話した。誰もが驚く連続出場記録よりも、土俵で目の前の若手を倒して白星を重ねる。


あと2ヶ月ほどで37歳になる幕内最年長の玉鷲が、一線を張り続ける姿から目が離せない。

 

 

 

 

 

 

この記事を書いた人

小野 慎吾 記者

小野 慎吾 記者

平成28年NHK入局。岐阜局を経て、2019年8月からスポーツニュース部で格闘技(大相撲、ボクシングなど)を担当。前職はスポーツ紙記者。

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