ストーリー相撲

横綱 鶴竜と20年にわたって続けた心の交流

2021-09-08 午後 06:03

横綱鶴竜は今年の春場所中の3月25日に惜しまれながら引退し鶴竜親方となりました。

 

鶴竜が平成13年に大相撲に入門を希望してモンゴルから出した手紙が、相撲愛好家の団体「日本相撲振興会」と当時の「NHKステラ大相撲中継」に届き、この手紙がきっかけで鶴竜は大相撲に入門しました。

 

大相撲入門を希望する鶴竜の手紙

 

当時、井筒部屋との交渉に当たった「日本相撲振興会」の鈴木賢一さんは、20年に渡って鶴竜と心の交流を続けています。

鶴竜が来日するまでメールや電話でやりとりした

入門当時の鶴竜(平成13年頃)

 

5年前に時田一弘前会長から「日本相撲振興会」の会長を引き継いだ鈴木賢一さんは鶴竜の入門当時を懐かしく振り返りました。

 

「井筒部屋に入るまで、鶴竜と部屋のやりとりを仲介していました。井筒部屋のマネージャーと打ち合わせて、いつ来日するかなど細かいことをメールで連絡していました。電話をすることもありましたが、鶴竜はまだ日本語ができなかったので、日本語ができる人を電話のそばに居てもらって、その人に電話を替わってもらって話しました。また井筒部屋から預かったものをモンゴルに送ったこともありましたが、20年も前の話なので何を送ったのか忘れてしまいました」

ガリガリの少年だった鶴竜を見てびっくりした

鶴竜は平成13年11月の九州場所で初土俵を踏みました。鈴木さんは翌月に井筒部屋の餅つきに招待されました。そのとき初めて鶴竜に会いました。

 

入門直後の鶴竜と鈴木賢一さん(平成13年12月)

 

鶴竜はまだまげが結えないいがくり頭で鈴木さんは初対面の印象を鮮烈に覚えています。「手紙からの印象は体つきがいい少年と思っていました。期待して会いましたがガリガリの少年、普通の少年だったのでびっくりしました」

横綱になると思わなかった。いい夢を見させてもらった

新横綱として奉納土俵入りする鶴竜(平成26年4月)

 

鶴竜はその後平成17年九州場所新十両、1年後には新入幕、21年夏場所新三役、24年夏場所新大関と出世街道を進み続けました。そして26年春場所後に71代横綱に昇進して角界の頂点まで上り詰めました。

 

長野県伊那市巡業の支度部屋で鶴竜と鈴木賢一さん(平成30年4月)

 

鈴木さんは巡業で鶴竜に会うなど交流を続けて、横綱昇進から引退まで見守りました。「新入幕の後くらいに長野県の松本巡業があって鶴竜に支度部屋に入れてもらって話をしました。まさか横綱になるとは全然思わなかったです。鶴竜の出世が楽しみでしょうがなかったです。本当にいい夢を見させてもらいました」と20年間の心の交流を振り返りました。

 

最後の優勝で賜杯を抱いて笑顔の鶴竜(令和元年 名古屋場所千秋楽)

 

鶴竜親方も当時を思い起こして「入門のきっかけを鈴木さんに作ってもらいました。本当に真面目な日本人だと思っています」と感謝の思いを話していました。

 

鈴木さんは弟子の指導に当たる鶴竜親方をこれからも応援して、交流を続けていくと話しています。

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