ストーリー陸上

多田修平&白石黄良々「信頼のバトンパス」~「いだてん」たちの“つぶやき” -第10話-

2019-12-27 午前 09:00

陸上担当の記者やディレクターが発信する「いだてん」たちの“つぶやき” 。今回は10月の世界選手権で銅メダルを獲得した男子400mリレー、第1走者・多田修平と、第2走者・白石黄良々だ。
実はふたり、練習拠点と指導を仰ぐコーチが同じこともあり、普段は一緒にトレーニングする練習パートナーだ。同学年のふたりでつないだバトンパスの裏には、知られざる秘話があった。

 

急きょ決まった“ホットライン”

史上最高レベルのレースとなった今回の世界選手権、男子400mリレー決勝。優勝したアメリカは世界歴代2位の37秒10、2位のイギリスは世界歴代3位の37秒36をマーク。日本は世界歴代4位、アジア新記録となる37秒43で銅メダルを獲得した。

 

 

予選のオーダーは、小池―白石―桐生―サニブラウン。9秒台の記録を持つ3人に加え、トップスピードが高い白石を2走に起用。史上最速の布陣で臨んだ。
予選は、組2着となる37秒78。リオデジャネイロ五輪以降最高のタイムだった。しかし、1走・小池の走りが本調子ではなかった。決勝8時間前、スタートが武器の多田に声がかかった。

多田修平選手

いつでも走れる準備をして待っていたので、特に不安はなかったです。

夢が叶ったバトンパス

決勝。小池に代え多田を1走に起用した日本。白石の心は高揚感に満ちあふれていた。
白石と多田はともに23歳、同学年だ。大学時代から学生のトップに立つ多田、一方の白石は目立った成績を残すことができなかった。高校総体、そして大学の全日本インカレも出場はするものの、決勝に進んだことは1度もない。
同学年のスターでもある多田と、世界大会の決勝でバトンをつなぐことができる。競技場に入る直前、白石は多田に一言声をかけた。


「夢が叶いそうだ」

白石黄良々選手

今年から僕は多田君と練習を一緒にしています。彼(多田)とバトンをつなぐことが僕にとって1つの夢でした。だから僕の勝手な夢ではあるんですが、彼にそう言ったんです。

 

スタートの号砲が鳴る。多田は持ち前のスタートダッシュで強豪国に善戦する。トップ争いを演じて白石へ。

 

 

全力で飛び出した白石。多田もその走りに応えてバトンをつないだ。

 

多田修平選手

練習でもうまくいっていたので、何の不安もなく本番でしっかりできたかなと。

白石黄良々選手

多田君なら絶対に渡してくれると思っていたので思いっきり走りました。普段から一緒に練習しているので、心と心がつながったいいバトンパスができたと思う。

 

左から多田、白石、桐生、サニブラウン

 

2020年、8月7日。400メートルリレーの決勝が新しくなった国立競技場で行われる。2人のホットラインが金メダル獲得の鍵になるかもしれない。

多田修平選手

リレーは金メダルしかないと思っている。メンバー争いは熾烈だが1走は誰にも譲りたくない。

白石黄良々選手

オリンピックの舞台でもう一度多田君とバトンをつなげたら最高ですね。

 

いだてんたちからのメッセージ

多田修平選手のメッセージ

 

白石黄良々選手からのメッセージ

この記事を書いた人

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伊藤 悠一 ディレクター

スポーツ番組部 ディレクター 

平成24年入局。和歌山局を経て、現在はスポーツ情報番組部で陸上短距離などを担当。自身も大学時代は陸上部に所属し十種競技の選手。東京オリンピック陸上400メートルリレー決勝のチケットを申し込み当選した“強運”の持ち主。

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