ストーリーパラスポーツ

パラ水泳の魅力に迫る!

2019-12-26 午後 03:18

水泳はオリンピックのメジャー競技のひとつですが、実はパラ競技でも選手人口の多いスポーツなんです。その魅力とは?

種目もたくさん!競技人口の多いパラ水泳

パラ水泳は数ある障害者スポーツの中でも競技人口がとっても多いスポーツ。日本での競技人口は連盟に登録しているだけでも約1400人! トップの登録者数を誇るスポーツなんです。

 

 

パラ水泳は1960年の第1回ローマ大会から正式競技に採用。試合は腕や足などの「身体障害」、「視覚障害」、「知的障害」によって大きく3つにクラス分けされていて、その中でも障害の程度によって細かいクラス分けがあります。さらに、泳法や距離によっても種目が異なります。

 

2004年 アテネパラリンピック 競泳 女子 200m 自由形 S4 成田真由美選手

 

リオパラリンピックで行われた試合は約150種目!ひとりで複数の種目に出るパターンも多く、日本のレジェンド・成田真由美選手は、2004年のアテネパラリンピックでなんと7個の金メダル、1個の銅メダルを獲得しているんです!

飛び込みの恐怖に打ち勝て!視覚障害のクラス

 

まずは、視覚障害クラスの石浦智美選手の泳ぎを見てみましょう。石浦選手が出場するのは最も障害が重い全盲のクラス。

 

早速、競技開始!

 

 

スタートは飛び込みで行いますが、かなりの恐怖が伴います…。しかも、会場ごとにスタートラインの傾斜や水面までの距離が違うので、事前練習で感覚をたたき込んで恐怖心を克服するのだとか!

 

 

水に飛び込んだ石浦選手。このクラスで重要なのはまっすぐ泳ぐこと。「それって当たり前でしょ?」なんて思った方!よ~く想像してみてください!目が見えないとプールの底のラインが分からないので、まっすぐ泳ぐのはとっても難しいんです。

 

 

ちなみにまっすぐ泳ぐ秘訣は、徹底して頭を揺らさないこと。

 

頭が揺れると、水の抵抗でぶれた方向に体が右に左にとぐらついてしまい、スロープにぶつかったり蛇行したりして無駄な距離を泳いでしまいます。

 

また、ターンにさしかかったときにも全盲のクラスならではの仕組みが。

 

 

先端にボールのようなものが付いている棒を持って待ち構えている人が、これで選手の体にタッチしてターンが近いことを知らせるんです。

 

 

石浦選手は、あとひとかきで壁にタッチするタイミングで頭をタップしてもらうそう。もし、タッピングに気が付かなければ、そのまま頭から激突してしまうことも…。

パラ競技ならではのアイテムも

 

先ほどで紹介した頭をタップするバーは「タッピングバー」と呼ばれています。材質や長さに規定はなく、日本では釣り竿の先にビート版を削ってつけたものが多いのだとか。タッピングバーを持つのは、コーチかタッパーと呼ばれる専属の人。慣れた人でないと、絶妙なタイミングでタップするのは難しい技です。

 

 

また全盲のクラスでは、特別仕様のゴーグルの着用が義務付けられています。選手の条件を公平にするために、光が一切入らない用に黒塗りとなっているんです。

 

 

さらに、練習の時にはこんな秘密兵器も!エイのような形をした器具を頭の後ろにつけると、頭がぶれたとき首の後ろに突起があたって教えてくれるのです。こうして日々感覚を磨いているんですね! 

身体障害クラス 期待の新人 浦田愛美選手

 

パラ水泳の中でも期待を集めているのが身体障害クラスの浦田愛美選手。高校生の浦田選手は、2歳のときに病気のため膝から下を切断。強く育ってほしいというご両親の思いから、小学生から水泳をスタートしました。

 

 

中学では水泳部に入部。顧問の先生は障害のある生徒は初めてだったため、自身の足を紐で縛り泳ぎ方を研究したそう。そんな先生の熱心な指導のかいもあって、浦田選手は飛躍的に成長をとげ、前途有望な若手の一人なのです!

 

 

浦田選手の強みは綺麗なフォーム。水の抵抗を少なくし、体力を温存して後半に勝負をかけるのが特徴です。

 

 

そのラストスパートでかける秘密兵器が高速バタ足。通常であれば、腕が一周する間に、両足を1回ずつ打ちますが、スパートのときにはバタ足が2倍に!この高速バタ足はトップアスリートがよく使う技ですが、とにかく体力の消耗が激しいんです。浦田選手が使えるのは最後の50メートルだけ。そこで早めにスパートをかけられるように体力アップに励んでいるそうです。そんな浦田選手の夢は、もちろんパラリンピック出場!

 

 

試合数が多く選手層も厚い日本のパラ水泳。東京パラリンピックでの活躍が楽しみですね!

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