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”世界の難民の希望に” パラ陸上決勝に難民選手が出場 東京パラリンピック

2021-08-27 午後 03:35

 

東京パラリンピックには難民選手団として男女6人の選手が出場しています。

そのうち2人が、27日(金)夜、陸上競技の決勝戦に臨みます。

女子こん棒投げF32 アリア・イッサ選手

アリア・イッサ選手 難民選手団初の女性選手

 

「女子こん棒投げF32クラス(脳性まひなど)」の決勝に出場する難民選手団のアリア・イッサ選手。20歳のイッサ選手はパラリンピック難民選手団初の女性であり、選手団のなかで最年少です。開会式では旗手を務めました。

イッサ選手は、シリアからギリシャに移り住んだ家族のもとに生まれました。その後、シリアで内戦が勃発。故郷に帰ることができなくなったイッサ選手と家族は、2015年にギリシャで難民として保護を受けました。

 

4歳のとき、病気による高熱で身体的・精神的な障害を負ったイッサ選手。言葉を発するのが難しかったため、学校でいじめにあったといいます。

スポーツへの情熱に目覚めたのは2018年。前年に亡くなった父親の「大きな夢を抱け」という教えが背中を押しました。

イッサ選手は、東京大会への出場を父に誇りに思ってもらいたい、そしてほかの障害をもつ難民女性たちに良い影響を与えたいと考えています。

アリア・イッサ選手

(障害をもつほかの女性へのメッセージ)「家に閉じこもらないでください。アクティブになるのです。それが、あなたの独立と社会参画を実現します。」

「スポーツは、私を独立させてくれました。私は今や、突如として新しいコミュニティの中におり、そこで目標を同じくする新たな友人をつくっているのです。」

 

アリア・イッサ選手が出場する女子こん棒投げF32決勝は、27日午後7時10分から始まる予定です。

 

アリア・イッサ選手の最新の競技予定はこちら

男子砲丸投げF37 シャハラッド・ナサジプール選手

2度目の出場となるシャハラッド・ナサジプール選手

 

「男子砲丸投げF37クラス(脳性まひなど)」の決勝に出場するシャハラッド・ナサジプール選手。2度目のパラリンピック出場です。イラン出身のナサジプール選手は、生まれつき脳性麻痺で左半身が不自由です。投てきは、2008年に始めました。
2015年に亡命が認められ、現在アメリカに暮らしています。

ナサジプール選手が難民となった経緯は明らかではありませんが、多くの困難に直面してきたことがうかがえます。

シャハラッド・ナサジプール選手

「私の頭を巡っているのはこれまでの人生における困難や大変な時間です。今私はずっと望んでいた場所にいます。すべての選手にとって、パラリンピックの舞台に立てることは確実に全員の夢です。」

「困難な状況にある時はすぐに立ち直れる人でありなさい。何度もたくさんの“NO”を聞くかもしれない。でもその“NO”を答えとして受け入れてはならない。あなたの目標を達成するために違う方法を探してみなさい。そうすればいつかあなたが辿り着きたかった場所に到達することができます。」

 

シャハラッド・ナサジプール選手が出場する「男子砲丸投げF37」決勝は、27日午後7時台に競技が始まる予定です。

 

シャハラッド・ナサジプール選手の最新の競技予定はこちら

難民選手団とは

難民選手団は、東京2020パラリンピック大会に出場する6人の難民選手から成るチームです。シリア、アフガニスタン、ブルンジ、イラン出身の選手が所属しています。

難民による選手団の結成は、2016年リオパラリンピック大会に続いて2回目です。人数が増えたほか、女性選手も誕生しました。

 

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の定義によると、難民とは「迫害、戦争、または暴力が原因で自国を逃れることを余儀なくされた人」です。世界にはおよそ8200万人の難民や国内避難民がいて、このうち何らかの障がいがある人はおよそ1200万人いると推計されています。

 

 

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