ストーリーパラスポーツ

アルペンスキー 三澤拓「直前のけがを乗り越えて」

2018-03-12 午後 0:00

一度は遠のいたピョンチャンへの切符を、見事手にした三澤選手の復活ストーリーです!

右足のスキーヤー "左足を鍛える"

1本のスキーを自在に操り、右足だけで疾走するスキーヤー、三澤拓(ひらく)選手30歳。

 

 

4回目のパラリンピックとなるピョンチャンパラリンピックへの出場を目指して、練習を重ねてきましたが、ここ数年、ある課題を抱えてきました。ターンの時のバランスです。

 

右ターン

 

右に曲がる場合には、右半身全体の筋肉で比較的容易にバランスを取ることができます。しかし、左に曲がる場合には、体を支える左足がないため、体勢を崩しがちでした。

 

左ターン

 

そこで、取り組んだのは、切断した左足の徹底強化。これまでほとんど使ってこなかった筋肉を鍛えることにしたのです。

 

三澤選手

左足がまあ右足の1割 2割かもしれないけども、使えるようになれば。バランスが取れるようになったりとか、ターン中の股関節というか半身の安定感が変わってきているので。

直前のけが! 遠のくピョンチャンへの切符

ところが去年12月、ピョンチャンへの出場権がかかった試合でアクシデントが起こります。

 

 

スタート直後、固く凍ったバーンにスキーを取られ、転倒。

鍛え上げてきた、その左足を強く打ち付けてしまったのです。

 

 

付け根の部分を骨折。ボルト3本を埋め込みました。

三澤選手

スキー場の近くの診療所で レントゲン撮ってもらって ”Yes. Broken (折れてるね)“それは、鮮明に覚えてますけど。

ピョンチャンへ行けなくなるかもしれないとか 純粋この時期 ヤバイなっていうのは思いましたね。

 

 

確実視されていたパラリンピックへの出場は、白紙となりました。

驚異のスピード復活

ところが、けがからわずか10日後。

 

三澤選手は、医師と話し合った上で、トレーニングを再開します。

 

 

パラリンピックの出場権を獲得するためには、1か月半後の大会で実績を残さなければなりません。果たして、間に合うのか・・・。

 

三澤選手

やっていかないとピョンチャン間に合わないし、落ち込むのも簡単だし いじけてやめるのも簡単ですけど、やっぱここまでやってきたしそれは簡単にはやめられないし、チャンスが0じゃない限りはやっぱやるべきだし。

 

 

1か月後。国内大会を3日後に控え、三澤選手は、けがをしてから初めて、雪の上に立ちました。

きちんと雪面をとらえられるか、じっくりと確かめるように滑ります。

 

 

課題だった左ターンもバランスを崩すことなくクリアします。周囲も驚く回復ぶり。積み上げてきたトレーニングの成果が表れました。

どん底から 手にしたピョンチャンへの切符

そして2月に行われた2018ジャパンパラ大会。

ピョンチャン行きをかけた最後の国内大会です。

 

 

左、右、どちらのターンも安定した滑りを見せる三澤選手。ギリギリのラインを攻める攻撃的な滑走で見事1位!

 

どん底から這い上がり、ピョンチャンへの切符を手にしました。

 

三澤選手

(けがで)結果が出せないっていうのはすごく悔しかった。でもまぁ悔しいからこそ、こうやり続けられたっていうのもあるし。

自分の納得できる滑りをして その結果メダルを取れればっていうふうに思ってます。



※こちらは、2018年3月12日に公開された記事です。内容は公開時のものとなります。

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