ストーリーその他のスポーツ

北京オリンピックで注目!中国 期待の選手たち-前編-

2018-03-27 午後 0:00

2022年の冬季オリンピック開催地である北京へと五輪旗が引き継がれました。冬の大会は初となる自国での開催を控えた中国にとって、ピョンチャンオリンピックは次へとつながる重要な大会でした。

 

大会5日目の2月13日に中国史上初のスノーボードでのメダルを刘佳宇選手が獲得する快挙を成し遂げたかと思えば、期待されていた女子スピードスケートは成績が振るわず。2月22日にショートトラック男子500メートルで武大靖選手が念願の金メダルを決めるまで、中国のファンにとっては気が休まらない日々が続いたようです。

 

ピョンチャンオリンピック閉会式 中国代表

 

結果としては、金メダル1個、銀メダル6個、銅メダル2個の合計9個で、国別のメダルランキングでは16位。金メダルを3個獲得したソチ大会に比べるとランクダウンとなりましたが、今回のメダルは過去最も多い5種目(ショートトラック、フィギュアスケート、スピードスケート、フリースタイルスキー・エアリアル、スノーボード・ハーフパイプ)での獲得(これまでは最多で3種目)となり、選手層の幅が広がったことがわかります。

 

その中には、4年後に向けて確実な成果を残した期待の注目選手たちがいました。

北京への再参戦が期待される“最初のメダリスト”

刘佳宇 <スノーボード女子ハーフパイプ 銀>

 

雪上競技が苦手な中国に史上初のメダル、それも銀メダルをもたらし、ピョンチャンでの先陣を切ったのが刘佳宇選手でした。

 

刘佳宇(Jiayu Liu)
生年月日:1992年9月17日
出身地:黒竜江省鶴崗市

 

スポーツ好きの祖母を持ち、中国武術やスケートなどに手を出しつつも、いずれも遊び止まりであった刘選手がスノーボードに出会ったのは11歳の時。ハルビン市に初めてスノーボードチームが設立された2003年のことでした。同チームのコーチに就任した劉長福氏(アルペンスキーの元国内チャンピオン)は鶴崗市蘿北県の体育学校を訪れ「背の低い子ばかりの中で、まだ身長がある2人」を選び出します。そのうちの1人が、刘選手だったのです。

 

スキーもまともに滑れなかった彼女はスノーボードで才覚を現し、2005年に13歳にして全国大会で優勝、初代チャンピオンに。その後も国際大会で順調に成績を残し、2010年のバンクーバー大会で冬季オリンピックに初出場。4位という好成績を収めました。怪我のトラブルに見舞われながらもソチ大会を経て、今回、3回目のオリンピックで念願のメダルを獲得しました。

 

中国のスノーボードの歴史と共に歩んできたと言っても過言ではない刘選手は、国内のスノーボード界では姉御的存在。そんな彼女に2022年の北京大会でもチームをリードして欲しいという声は当然大きいのですが、彼女のコメントは「いちばん大好きなスノーボードはずっと続けたい。でも、2022年のことは様子を見て考えたい」という冷静なもの。それでもきっと、今年以上の活躍を北京の晴れ舞台で見せてくれるのではないかと、ファンたちは期待しています。

上を目指し着実に歩む“もう1人のヒロイン候補”

蔡雪桐 <スノーボード女子ハーフパイプ 5位>

 

一躍ヒロインとなった刘選手の陰で涙を飲んだのが、蔡雪桐選手でした。

 

蔡雪桐(Xuetong Cai)
生年月日:1993年9月26日
出身地:黒竜江省ハルビン市

 

刘選手よりも1歳年下ですが、スノーボードに初めて触れたのは同じ年。ローラースケートで遊んでいた10歳の蔡選手に、その才能を見抜いたアマチュアのコーチが声をかけたことがきっかけでした。

 

脚光を浴びたのは2009年に長野で開かれたスノーボードのジュニア世界選手権大会の女子ハーフパイプでの優勝。これはスノーボードの世界大会で中国が獲得した最初のメダルでした。翌2010年にハルビン体育学院へ入学後は飛躍的に成長し、国際大会での活躍が目立つようになります。

 

特に近年の活躍は目覚ましく、去年3月の世界選手権で優勝を果たしたばかりです。この勢いのまま、ピョンチャンでのメダル獲得に期待がかかっていましたが、結果は5位に終わりました。試合後のインタビューで彼女は「練習の時は悪くなかったけど、1回目の演技で失敗して、2回目でもミスしてしまった。3回目の時は、メダルを取るのだと、自分で自分に言い聞かせてプレッシャーを与えた」と語っています。

 

ところで、この1回目20.50点、2回目が41.25点、3回目が76.50点という右肩上がりのスコアは、彼女の冬季オリンピックでの成績と重なります。初出場のバンクーバー大会では23位、ソチ大会では6位、そして今回は5位と、着実にメダルに近づいているように見えます。

 

蔡雪桐選手はすでに、次の冬のオリンピックへも出場する意欲を表明しました。2022年の北京、4回目の出場で念願のメダルをつかみ取る彼女の姿が見られるでしょうか。

 

 

後編へ続く

梅田 謙(うめだ けん)

新潟県三条市出身、1987年生まれ。2015年に念願の北京へ移住し、はじめての中国生活を満喫している。中国の国営ラジオ局に勤務し、日本向けニュースや情報番組、中国語講座などを発信中。

関連キーワード

関連トピックス

最新トピックス

RANKING人気のトピックス

アクセス数の多いコンテンツをランキング形式でお届け!