ストーリーパラスポーツ

力を合わせて“オール”で戦う!パラボートの魅力とは?

2021-07-07 午後 05:52

湖や川などにつくられた全長2000mの直線コースを漕ぎ進み、順位を競うボート競技。パラリンピックでは、選手の障害に応じて種目が3つに分かれています。

1人漕ぎから4人漕ぎまで…障害別に3種目

 

パラリンピックで行われているボート競技は、4人こぎの「混合舵手つきフォア」、2人こぎの「混合ダブルスカル」、1人こぎの「シングルスカル」の3種目。

 

混合舵手つきフォアは男女混合2人ずつのチームで競う4人こぎの種目

 

「混合舵手つきフォア」は、片足や片腕の障害など比較的軽い身体障害がある選手と視覚障害のある選手が、男女2人ずつ計4人のチームで2000mを漕ぎ進みます。

 

混合ダブルスカルは男女のペアで競う2人こぎの種目

 

「混合ダブルスカル」は、足に障害はあれど体幹が効く選手が男女ペアでボートを漕ぎます。

 

最も重い障害を持つ選手が一人で2000mを漕ぐシングルスカル

 

たった1人でボートを漕ぐ「シングルスカル」は、最も障害の重い選手が活躍する種目。腕や肩は動かせるものの体幹は効かない選手が出場し、男女別で競技が行われます。

 

 

ちなみに2000mもの距離を腕だけで10分前後休みなく漕ぐのは、例えるなら地面の無いところで懸垂をし続けるようなものなんだとか!これはきつい!

救命具だけど、いかに使わずに進めるか?

 

1人こぎの「シングルスカル」ではボートの長さに決まりはないものの、基本は6mほど。ボートの両脇に「ポンツーン」と呼ばれる浮きが、水面より少し上に取り付けられています。

 

 

通常のボートにはついていないこの「ポンツーン」。パラの競技では転覆したら命に関わるため、ボートが傾いたときにストッパーとなり、転覆するのを防いでくれるんです。

 

 

しかし一方で、ポンツーンは水につくと抵抗となり、タイムがぐっと落ちてしまうことに…!つまり左右のポンツーンが水につかないように、絶妙のバランスで漕ぐのがスピードアップの秘訣なんです!

4人漕ぎなのに5人乗り!?舵取り役「コックス」に注目

 

4人こぎの「混合舵手つきフォア」で使用するボートは、一般競技と同じもので全長約13m。この競技で大切なのはなんといっても4人のチームワーク!

 


ところがボートをよく見ると、ボート進行方向の先端部分に5人目の選手が…!

 

 

この人は「コックス」と呼ばれるれっきとした選手。ボートの舵取り役を担い、選手らが頼りにするコーチのような役割を果たす存在なのだとか。こちらは性別問わず、障害がない人が努めてもOK!

 

 

レース中、少しでも選手らの漕ぐペースが乱れそうになると、コックスが「はいっ」「はいっ」と呼びかけ修正を促します。コックスはその豊富な経験から、たとえ進行方向を向いていてもオールの水音を聞いただけで、何番目の選手がミスをしたかまで分かっちゃうのだとか!

まっすぐ進むには…並びに鉄則あり

 

ボートを漕ぐ4人の内訳は男性2人女性2人ですが、その配置には鉄則が!

 

 

男性選手は女性選手よりも力が強いケースが多いため、男性が右側、女性が左側を漕ぐ配置で漕ぐとボートが曲がってしまうことに! 

 

 

そこで右側、左側の漕ぎ手を男女それぞれ1人ずつで配置すれば、力が均等になり、まっすぐ進めるのです!

 

 

またこの競技には、視覚に障害がある選手が加わる場合も。視覚障害の選手は体力面では障害のない選手と変わらないので、かなり有利!そのため、1チームに2名までと決められています。

スタートダッシュが決め手!ライバルがたてる波に要注意

 

レース中、選手を阻む壁となるのが風と波。風や他のボートの影響で波が立ち、オールを入れる角度が変わってしまうと左右のバランスが悪くなり、艇がまっすぐ進まなくなってしまうのです。

 

 

スタートでは止まっている艇を動かすため、早いピッチで漕ぎ始めます。ここでトップに出れば、他の艇がたてる波に影響を受けることなく漕げるんです!

 

 

中盤では、ペースをあわせて漕ぎ進むことがなによりも重要。一糸乱れぬオール運びにするため、選手たちは同じリズムを徹底的に体に叩き込むのです!

 


行く手を阻む風や波にどう立ち向かい、切り抜けるか…選手らの力強い漕ぎ、そして息の合ったチームワークにもぜひ注目してみてください!

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