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特集 大相撲の本場所っていったい何なの?

相撲 2021年7月6日(火) 午後4:45

コロナ禍のため大相撲の地方場所がこれまで東京での開催となっていましたが、ことしの名古屋場所は、2年ぶりにこれまでの愛知県体育館で開催されることになりました。

 

年間東京が3場所、地方が3場所の大相撲の本場所とはいったい何なのでしょうか。改めて詳しく見てみましょう。

本場所は日本相撲協会が行う大相撲の興行

初、夏、秋の年3回本場所が開催される東京の国技館

 

本場所は、日本相撲協会が行う大相撲の興行です。規約には日本相撲協会は本場所及び巡業の開催を目的にすると書かれています。

 

春場所開催の大阪府立体育会館

 

コロナ禍のため年6回の本場所のうち、昨年は春場所が無観客で開催され、続く夏場所は中止、名古屋場所と九州場所は東京での開催となりました。ことしの名古屋場所は2年ぶりの地方開催となりました。この本場所の成績によって力士は昇進したり下降したりして次の場所の番付が決まることになっています。

昭和33年から本場所は年6場所に

名古屋場所開催の愛知県体育館

 

優勝制度が始まった明治42年に両国国技館が開館して、江戸時代から屋外で行われていた晴れの日の10日間の興行が、天候に左右されない10日間の興行と変わりました。昭和20年代までは年2場所が中心で、昭和28年からは東京3回、大阪1回の年4場所で、32年には11月の九州場所が加わって年5場所となり、さらに33年には7月の名古屋場所が加わって現在の年6場所になりました。

本場所の中止は3回になった

九州場所開催の福岡国際センター

 

今回のように本場所の中止は過去に2回ありました。1回目は終戦直後の昭和21年の夏場所、戦争で被災した国技館の修理が遅れたために中止になりました。2回目は大相撲の八百長問題が起きた平成23年の春場所です。そしてコロナ禍による昨年の夏場所の中止で本場所の中止は3回になりました。

本場所以外の巡業やNHK福祉大相撲はコロナ禍で中止

令和元年7月の夏巡業

 

ファンとのふれあいが人気の巡業で力士は相撲を取ります。巡業の取組は余興なので勝敗は次の場所の番付には関係しません。巡業は春、夏、秋、冬と年間4回で全国各地を回って開催されます。昨年から今年にかけてコロナ禍のため巡業はすべて中止されました。

 

NHK福祉大相撲(令和2年2月11日)

 

今年の夏巡業はオリンピック開催のため、もともとありませんでした。巡業以外でも関取の引退相撲やNHK福祉大相撲などでも力士が相撲を取りますが、引退相撲は開催されず、今年のNHK福祉大相撲もコロナ禍で中止されました。

 

コロナ禍が収まり巡業が再開され、また引退相撲も開催されることを祈っています。

 

 

相撲専門雑誌「NHK G-Media大相撲中継」から

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