ストーリー野球

“令和の怪物” ロッテ 佐々木朗希の現在地

2021-06-28 午後 05:00

佐々木朗希は高校時代に163キロをマークして“令和の怪物”と呼ばれ、ロッテにドラフト1位で入団。1年目は体力強化に重点を置いたため実戦登板はなし。2年目はここまで4試合に登板してプロ初勝利をあげた。その現在地とは。(データは6月26日現在)

“伸びしろ”を感じさせる投球

 

佐々木は2軍で防御率0点台と安定したピッチングを続けて1軍昇格。持ち味のストレートはここまで最速155キロ(2軍の最速は156キロ)をマークしている。また平均球速は151キロで、12球団の先発ピッチャーの中でもトップクラス。プロではコントロールを重視したピッチングを続けているため、球速は自己最速の163キロに及ばないが、伸びしろを感じさせる投球内容だ。

主なピッチャーのストレートの平均球速(今シーズン)

▼オリックス  山本由伸     152キロ
▼西武             今井達也  151キロ
▼楽天             則本昂大     149キロ
(以下、去年)
▼ソフトバンク 千賀滉大     153キロ

                                  

 

佐々木 朗希 投手

落ち着いて投げられていますし、技術的にも少しずつレベルアップできています。少しですけども、感覚がつかめてきてるかなと思います。

 

4試合目の登板で初黒星

4試合目の先発となった6月24日は、4年連続日本一のソフトバンクが相手だった。佐々木は1回、ツーアウト後に球界屈指のスラッガー柳田悠岐に初球の153キロをスタンドまで運ばれた。シュート回転して、ボールが甘くなったところを逃さず打たれた。

 

佐々木 朗希 投手

日本を代表するバッターと対戦できたことはとてもいい経験になりました。やっぱりフルスイングが印象的でした。

 

それでも2回から5回までの4イニングは1人のランナーも出さない完璧なピッチングを見せた。ストレートを中心に早めに追い込めば、そう簡単には打たれないことを改めて実証した。

 

ところが6回、疲れもあってかコントロールが乱れ始め、2本のタイムリーで勝ち越しを許した。結局は5回3分の1を3失点でプロ初黒星を喫した。

 

佐々木 朗希 投手

援護をもらいながら6回途中で降板してしまったのは本当に申し訳ないです。6回を粘れなかったことがすべてだと思います。ソフトバンク打線はスイングが鋭かったです。

 

シュート回転を踏まえたコントロールを身につけられるか

ソフトバンク戦では佐々木が修正したいと考える課題が改めて浮き彫りになった。柳田にも捉えられたシュート回転するボールだ。とりわけ左バッターに対して、インコースを狙ったボールがシュート回転すると、コースは真ん中になってしまう。こうしたこともあってか左バッターのストレートの被打率は3割2分1厘と非常に高い。

 

 

6回1失点と好投した6月10日のヤクルト戦でも、4番・村上宗隆にインコースを狙った3球目のストレートがシュート回転してホームランを打たれた。佐々木はシュート回転する軌道を計算に入れた上で、ボールをコントロールよく投げられないかと、ブルペンでの投球練習から考えている。

佐々木 朗希 投手

(村上に打たれたボールは)投げた瞬間甘いと思いましたし、インコースに力の無いボールがいきました。強いボールだったらよかったのかなと思うんですけど。シュート回転するのも考えて投げられたら、甘くいかないと思うので、シュートを頭に入れながら投げられれば。

 

 

“まっすぐ”だけじゃない

ここまで登板した4試合で投じた球種の割合には変化が見られる。プロ初登板は66.4%がストレートだったのが、4試合目は53.6%に減っている。一方で140キロ前後のフォークボールやスライダーといった変化球の割合が増えた。

 

3試合目で対戦したヤクルトの山田哲人には初球はスライダー。2球目はストレートでストライクを取り追い込んだ。そして3球目のスライダーで空振り三振を奪った。ピッチングの幅を広げられたと一定の手応えを口にする。

佐々木 朗希 投手

(山田には)初球のスライダーがよかったから、次のまっすぐが生きた。最後のスライダーもいつもだったら見逃されるボールだったと思うんですけど、それを振らせることができたのは、その前のボールがよかったからだと思います。投球の傾向も出ていたと思うので、相手が待っていない球を投げられたらなと思って投げました。

 

中6日で投げられるように

佐々木はここまで10日以上の間隔をあけてマウンドに上がり、登板翌日に1軍の出場選手登録を抹消されている。チームの先発投手陣では石川歩が右ひじの手術で長期離脱するなど、ローテーションを組むのが苦しい状況だ。佐々木自身も先発ピッチャーとしてさらなる成長を期している。

 

佐々木 朗希 投手

いつまでも10日以上あけて投げさせてはもらえないと思っているので、早く中6日で投げられるようにいろんな準備はしたいなと思っています。

 

 

この記事を書いた人

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舟木 卓也 記者

平成25年NHK入局。水戸局、盛岡局を経て、スポーツニュース部。

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