特集 大相撲 幕内で一度も使われたことのない大技を発見!なんと!それはプロレス技だった!?

日本の国技である相撲には、勝ちが決まったときの技「決まり手」があります。
その決まり手、一体いくつあるか知っていますか?
現在、全部で82手!
これほどさまざまな決まり手があるということは、今まであまり使われてこなかった決まり手があるのでは…?
そんな珍しい決まり手があるなら、ちょっと見てみたい!!
問題発生!決まり手ごとの回数がわからない!!
さっそく、珍しい決まり手を皆さんにご覧いただこうと思ったのですが…ここで問題発生!
そもそも過去行われた取り組みで、どの決まり手がどれくらい出ているのかというデータはどこにも存在していませんでした!
相撲博物館や日本相撲協会でも、取り組みにおける決まり手の回数までは記録していないことが判明!!
ん~…でも見たい!知りたい!!ということで、NHK「未確認情報X いいっちゃいいけど、調べてみました」(平成29年8月放送)では、昭和30年に決まり手が制定されて以降、62年間の幕内で行われた10万以上の取り組みにおける決まり手を1つずつ手作業で集計し、ランキングにしました!
はたして、最も使われた決まり手とは?そして最も珍しい決まり手とは一体どんな技なのでしょうか?
納得の決まり手ベスト3がコレだ!
第3位は、7,051回使われた上手投げ。
相手の差し手の上からまわしを取って投げて勝つ決まり手です。
差し手とは組んだときに相手のわきの下に入れた手や腕のこと。
第2位は、相撲の中でも基本中の基本、押し出し!
10万以上の取り組みの中で、上手投げの2倍以上、16,106回も使われています。
第1位は、寄り切り!
相手に体を密着させて、相手を土俵の外に出して勝つ決まり手です。
使われた回数はなんと3万回越え!82手ある決まり手のなかでも、寄り切りが3割も占めているということが判明しました。
さすが上位3つというだけあり、なじみのある決まり手でしたよね。
予想は当たりましたか?
ちなみに上位10位はこうなりました!
で、ここからが本題です!
幕内で行われた10万を越える取り組みのなかで、最も珍しい決まり手とは…?
こんなにあった!幻の決まり手!!
じつはこの6つの決まり手は、相撲番付の最上段に記載される前頭以上の力士の地位である幕内で、昭和30年以降一度も使われていない、幻の決まり手なのです!
相手の首・頭を両手で挟み、ひねり倒して勝つ「とっくり投げ」や、たすきを肩にかけるように、相手の肘と足をそれぞれの手で取ってかつぎ、後ろに落として勝つ「たすき反り」は、幕内で行われた10万以上の取り組みにおいても見られませんでした。
まさか、一度も幕内で使われていない決まり手が6つもあったとは…。
しかしこれでは“一番”珍しい決まり手とは何かが分からないままです。そんなことではいけません!徹底的に追及しました。
「決まり手係」が選ぶ一番珍しい決まり手とは?
そこで、大相撲本場所の裏側で、行司が判別できなかった決まり手を判定する「決まり手係」の親方に、一番珍しい決まり手は何かを聞いてみました。
すると、幕内だけでなく幕下や十両でも滅多に見られない、これからも見られないであろう決まり手が、6つのうち1つだけあることが判明!
その決まり手とは…撞木反り(しゅもくぞり)!
映像として記録に残っているかどうかも分からない大技なのです!ということは、撞木反りがどのような技なのか分からないまま?
と思いきや、撞木反りが見られそうなところがありました!それはなんと…プロレス!!
それでは大相撲で一番珍しい決まり手、撞木反りをご覧あれ!
撞木反りとは、頭を相手のわきの下に入れ、肩の上に担ぎ上げ、体をそらして相手を後ろに落として勝つ大技。
それはまさしく、プロレス技のひとつ、バックフリップだったのです!
これは大相撲で見られないのも納得の難易度。これは今後出そう…にはありませんよね。
大相撲で最も珍しい決まり手、撞木反り。
決まり手係の大山親方が「無理」と断言するほど難しい撞木反り。でも、そう言われると逆に見たくなりますよね。果たして、幻の中の幻、撞木反りに挑む力士は現れるのか?この先、大相撲から目が離せませんね!