ストーリー野球

ロッテ 鈴木昭汰 ドラフト1位ルーキーの原点 自分を見失わず “牙”を磨き続ける

2021-06-04 午後 03:00

ロッテのドラフト1位ルーキー鈴木昭汰(22)。開幕1軍でスタートし、ここまで先発と中継ぎでプロの経験を重ねている。

 

将来のエース候補は、思うように勝ち星をあげられていないが、自身の“牙”を磨き続け、活躍を誓う。(データは6月1日現在)

シーズン序盤は輝きを放つ

 

鈴木は茨城の常総学院で甲子園を3回経験。法政大からドラフト1位でロッテに入団した。150キロ前後のストレートと切れ味抜群のスライダーを強気にインコースに投げ込むのが持ち味だ。

 

プロ初勝利を挙げウイニングボールを掲げる鈴木昭汰投手

 

ソフトバンクとの開幕カード3戦目でさっそくプロ初登板。勝ち負けはつかなかったが、4年連続日本一の相手に5回2失点で6つの三振を奪った。

 

初勝利は先発5試合目の4月25日までかかったが、防御率2点台前半の成績で首脳陣の評価を得た。

 

鈴木 昭汰 投手

(プロでは)空振りを取れていたところがとれなかったり、ファウルのところがヒットになったりと、きつい部分はある。課題はもちろんあるが、ストレートは強い球を投げられているし、スライダーも完璧ではないが、ある程度はいいと思う。

大学時代のライバルと投げ合いも

鈴木昭汰投手(左)と楽天の早川隆久投手(右)

 

6試合目の先発となった5月2日の楽天戦。

 

ドラフト1位ルーキー早川隆久との投げ合いになった。早稲田大卒の早川とは同じ東京六大学野球でしのぎを削ってきた。

 

 

注目の試合で鈴木は5回途中4失点とプロ入り最短でノックアウト。早川も5失点で去年秋以来の顔合わせは痛み分けで終わった。

 

鈴木 昭汰 投手

もともと六大学野球で投げ合ってきたので、こんな感じかと。意外と対決する日が早かったなと。意識はなかったです。同世代なんで、戦うことも多いかなと思いますけど、意識とかせずに1つの試合、ただの1試合と思って投げます。

中継ぎを経験し悔しさ募る

 

首脳陣の方針から5月は一時期、中継ぎに回った鈴木。28日の広島との交流戦では、26日ぶりに先発登板した。

 

 

2回までは無失点で切り抜けたが、3回に3番・松山竜平に2点タイムリーを打たれ、4回にも3失点。ヒット9本で計5失点。この回でマウンドを降りた。

 

中継ぎを経験したからこそ、先発ピッチャーが長いイニングを投げる重要性を感じていた鈴木。悔しさだけが残った。

 

鈴木 昭汰 投手

先発が長いイニングいってくれたら楽だし、1試合でも多く先発が少しでも長く投げて、中継ぎを休ませることができたら、次の2試合、3試合と結果は変わってくると思います。イニングを食えなかったのは本当に悔しいです。

 

ここまで11試合(うち先発7試合)で1勝3敗、防御率3.30。プロの強打者にも持ち味は出せているという自負はあるが、それだけでは通用しないこともわかっている。

 

鈴木 昭汰 投手

アウトコースをあんまり使わずにインコースを狙われたり、ちょっと変化球が浮いて打たれたり。外をしっかり使って、その場に応じたピッチングをしていかないといけない。でも、インコースを投げ切れているのは、次につながると思います。

“牙を磨く姿勢”を忘れない

鈴木のグラブには「牙」の文字が大きく刺しゅうされている。中学生の時に通っていた野球塾のコーチから授かったことばだ。

 

大学2年の時に、リーグ戦に年間通して1度もマウンドに上がることができなかった鈴木を奮起させてくれたという。

 

鈴木 昭汰 投手

ずっとプロ野球選手になりたいと思っていたのに、全然結果が出なくて、プロはもう無理なのかなと思っていました。その時(コーチが)“牙”ってことを話してくれて『1回のチャンスをしっかりものにできるように。いつ、そのチャンスが来るかわからないから、常に“牙”を磨くべく、日頃から練習しておけ』と、アドバイスをもらいました。その時に目が覚めたというか、本当に諦めちゃだめだなと。

 

鈴木 昭汰 投手

これからもっとレベルが高くなってきて、壁にぶちあたるかもしれませんが、今までどおり自分を信じてやるしかありません。チームの勝利に1年間しっかり貢献していけるように頑張っていきたいです。

 

強気のピッチングスタイルを変えるつもりはない。今は勝ち星に恵まれず苦しい時期だが、鈴木は牙を磨くことを怠らず、厳しいプロの世界を生き抜く覚悟だ。

この記事を書いた人

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舟木 卓也 記者

平成25年NHK入局。水戸局、盛岡局を経て、スポーツニュース部。

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