ストーリー野球

DeNA 牧秀悟 ルーキーとして堂々の存在感 「謙虚さは忘れず、結果にこだわる」

2021-06-02 午後 06:15

プロ野球・DeNAのドラフト2位ルーキー牧秀悟(23)。開幕戦から先発してレギュラーの座を獲得。ホームランと打点はチームトップの成績だ。

 

それでも「迷いに迷っている」とプロ1年目は自身のバッティングと向き合う日々が続いている。(記録は6月1日現在)

ルーキーとして堂々の存在感

 

牧は身長1メートル78センチで体重93キロ。どっしりした体格で、立ち居ふるまいも落ち着きはらっている。三浦大輔監督は「今まで見たルーキーでもなかなかいない」と評する。

 

新型コロナウイルスの影響でソトとオースティンの来日が大幅に遅れた中で、開幕戦から1試合を除いて先発出場を続け、打率2割9分3厘、ホームラン9本、打点31をマーク。

 

ホームランと打点はチームトップの成績だ。同じルーキーの阪神・佐藤輝明の長打力に注目が集まるが、牧もここまで堂々の成績だ。

 

牧 秀悟 選手

ほかに出られる選手がいっぱいいると思いますが、1年目でこんなに出させてもらっているのはありがたいこと。その謙虚さは忘れずに、結果にこだわっていきたい。

大学球界で高評価を得てプロ入り

 

牧は長野県出身。甲子園出場経験のない松本第一高校から中央大学に進んだ。3年の時に日本代表の4番を務めるなど、大学球界を代表するバッターに成長して、DeNAにドラフト2位で入団した。

 

新入団記者会見でポーズをとる牧選手(前列左から2人目)

 

初球から振っていく積極的な姿勢で練習試合、オープン戦と実戦でコンスタントに結果を出した。

 

さらに開幕から4月までの打率は2割8分8厘。

 

加えて「チャンスで打てる選手になりたい」ということば通り、得点圏打率は3割3分3厘とさらに高くなった。

 

牧 秀悟 選手

バッティングは自信のある部分の1つです。1打席の中で甘い球が1球はあるので、そのときに自分のベストのスイングをしていくことだと思っています。

直面するプロの壁

 

ルーキーとして十分すぎる成績を残した4月までと比べ、5月は苦しんだ。

 

対戦チームがデータを集めて、打てないコースや球種にボールを集める中、打席で考えすぎて本来の思い切りのいいスイングができない時が増えたのだ。

 

月間打率は2割6分5厘に落ちた。

 

牧 秀悟 選手

迷っている部分がありました。徐々に研究され、自分自身、考えすぎてドツボにはまっていました。初球の入りもそうですし、相手も最初の頃は追い込んだら、まっすぐやスライダー系で抑えようとしていたのが、最近は落ち球が増えています。そうして自分がストレートに絞っていこうと思っても、変化球が頭をよぎったり、逆に変化球を打ちにいこうといった時にまっすぐが1球すっと、甘い球が来ちゃったりしました。

自分を見つめるノート

思うようにいかない打席が増える中、牧がベンチで地道に続けていることがある。プロになって始めた自分のバッティングをノートに書き記すことだ。

 

 

キャンプで去年首位打者の佐野恵太などチームの先輩が取り組んでいる姿を見て触発されたという。

 

今では打席ごとに対戦したピッチャーやコース、それに球種の情報のほか、「打球がつまった」とか「体が開いた」など、気になったことを細かくメモしている。

 

過去の打席の結果をすぐに見返すことで、バッティングの課題修正につなげようとしている。

 

牧 秀悟 選手

第1打席でよくなかったところを次の打席に生かせています。また次に対戦する時に『あの時はヒットを打てなかったが、何がダメだったのか』というところをノートで確認しています。4打席立てるっていうところで、前の打席の反省を『次に次に』という気持ちでやっています。

自分のスタイルを見失わないことで復調の兆しも

5月27日 オリックス戦で3安打目を放つ牧選手

 

成績が落ち込んだ5月は、相手バッテリーの配球に必要以上に気を取られ、初球から振る積極性が失われていたと振り返る。

 

そうした中で佐野などから「自分のスタイルは変えないほうがいい」とアドバイスを受け、打席での迷いを極力なくすようにした。

 

5月27日のオリックスとの交流戦では、初球を捉えた当たりを含むヒット3本をマーク。4月7日以来2回目の固め打ち。

 

さらに、6月1日には自身初の1試合4本のヒットで打率も再び3割に近づいてきた。調子は上向きだ。

 

牧 秀悟 選手

(先輩からは)毎試合戦っていく中で、1打席ごとに何かを変えたら、また狂っちゃうと言われている。そこ(自分のスタイル)だけは変えずにポジティブに行けと。

チームのために

 

DeNAは序盤、大型連敗を繰り返し最下位に沈んでいる。「明るいキャラクター」と自称する牧はどんな時もベンチから身を乗り出して、チームメートを応援している。ルーキーだが、人一倍チームへの思いは強い。

 

牧 秀悟 選手

ずっと落ち込んでいても意味がないですし、自分自身もそういうのが好きじゃないので。試合中は常にチームの事を考えてやるようにしています。最下位で負けが続いていますが、いつかは流れが来て勝てると思います。勝てるベイスターズというのはあると思うので、1年目ですけど、チームのために活躍できる選手になっていきたいです。

この記事を書いた人

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寺迫 紗良 記者

平成28年NHK入局。高知局、津局を経て、スポーツニュース部ではプロ野球やカーリングを担当。学生時代はソフトボール、現在はゴルフに熱中。特技は暗算(十段)。

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