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健康増進の味方・乳酸!ってどういうこと??

2018-11-29 午後 0:00

「体に乳酸が溜まる」


この言葉からどんなイメージが浮かびますか?
体が重くなる?筋肉痛になる?

 

この“乳酸”ってとんでもなく悪いものにされがちではないでしょうか。

いえいえ、じつはそんなことはありません!今日、あなたの常識を覆します!

萩野選手の金メダルのカギは“乳酸”

乳酸と言えば、やはり筋肉疲労の原因と思っている方が多いはず。

 

 

というのも、1907年にイギリスの生化学者が「疲労した筋肉には乳酸の増加が見られた」という趣旨の論文を発表したことから、乳酸は疲労の原因だと推測されてきたのです。

 

日本の保健体育の教科書にも、「運動による疲労は乳酸の蓄積などが原因」と記されていました。

 

しかし2004年、新たな論文が発表されました。

 

 

「乳酸はエネルギーになる」「乳酸は運動能力を高める」

 

そして持久力を向上させることが明らかになったのです!

 

まさに乳酸革命!厄介者にされてきた乳酸は、今やトップアスリートから注目される存在となったのです!

 

 

水泳の萩野公介選手も、いち早く乳酸の理論に着目し、乳酸の出やすい速度や距離を計算して練習メニューを組み立てています。

 

400メートル個人メドレーなど持久力が必要な種目に出場する萩野選手は、乳酸が多く出るようなハードな泳ぎをして、その乳酸をエネルギーとしてさらに泳ぐという練習を重ねています。こうして、レース終盤でも速度の落ちない泳ぎを身につけることで、東京オリンピックのメダルを目指しているのです。

なぜ乳酸が持久力をアップさせるの?

どうして乳酸が持久力アップにつながるのか?それを知るためには、まずは筋肉と乳酸の関係を知ることが重要です。

 

 

筋肉は2種類の筋線維でできています。水泳やマラソンなど持久力が必要な運動に向いている遅筋線維と、瞬発力を発揮する速筋線維です。

 

 

そして乳酸は、速筋線維で作られます。今まで悪者だった乳酸が、なぜ私たちの味方になったのか、その鍵を握るのは「ミトコンドリア」です

 

 

学生時代の生物の教科書でしかお目にかからなかったあのミトコンドリアは、遅筋線維に多く存在しています。

 

そのミトコンドリアにとって、なんと乳酸はエサ!速筋線維で作られた乳酸を遅筋線維に存在するミトコンドリアが使い、遅筋線維の新しいエネルギーとなり、持久力を発揮するのです。

 

 

筋肉が動くことによって乳酸が増える。さらにこの乳酸が増えた状態がきっかけとなりミトコンドリアも増えようとするんです。

 

増えた乳酸を増えたミトコンドリアがエネルギーに変換することで、持久力がアップするのです!

 

 

東京大学大学院教授の八田秀雄さんは

 

「萩野選手のような競泳のトップ選手は馬並みにミトコンドリアが多い。しかも、長い距離でも全力で走り続けることができる競走馬並みではないか」

 

と言います。

トップアスリートだけじゃない!一緒にレッツ乳酸トレーニング!

乳酸を味方につけたいのはアスリートだけではありません。体力づくりのために運動する私たちにとっても、乳酸を上手に使って長く運動することができれば効果を高めることができますよね。

 

では、乳酸が出るようになるトレーニングとは、どんなトレーニングなのでしょうか?

 

ポイントは運動の強度。ランニングなら、その速さで乳酸の増え方は変わってきます。

 

 

運動の強度と乳酸の関係を見てみると、乳酸が多く出始める「乳酸いき値」というポイントが見つかります。上記のグラフで言うと分速145~160メートルの間です。

 

 

先ほどの八田教授によると、この乳酸いき値を上回る速度で走れば、乳酸が十分にでて、ミトコンドリアの増加を促すことができるのだそうです。

 

トレーニングの目安となるのはこの“乳酸いき値より少し速い速度”。先ほどのグラフでいうと分速160メートルです。早くしすぎると足がついていかなくなり、長く走り続けるのが難しくなるので、厳しいけれど続けられる速度でトレーニングをしましょう。

 

 

今は胸にベルトをつけるだけで乳酸いき値が測れる装置もあります。自分の乳酸いき値を認識するだけで、トレーニングの質がグッと上がりますよ!

走らないと乳酸は出ない?そんなことはありません!

 

普段走る習慣がない…という人も大丈夫!

 

「インターバル速歩」で乳酸を出しましょう!

 

 

やり方はゆっくり歩きを挟みながら3分間の速歩を5回繰り返すだけ!このインターバル速歩は高齢者率全国1位の秋田県で取り入れられています。

 

大事なのは最大速度の70%以上のスピードで歩くこと。筋肉量の少ないお年寄りは、歩くだけでも乳酸がでるようになるといいます。走るよりも続けやすいので、結果がしっかり出るのもポイントです。

 

 

自分の最大速度の70%なんてわからない!という人も大丈夫!

 

 

目安は「ややきつい」速度と「きつい速度」の間位。

 

そして、正しい姿勢で大股歩きをしましょう。腕を後ろに引くように軽く振って、腰を曲げずに胸をはって歩きます。

 

さらにポイントは、1日15分を週4日以上することです。

 

難しい人は連続で15分ではなくて大丈夫なので、まずは続けることを目標にしてみましょう!

 

 

乳酸は敵ではなく身体を鍛えるための味方でした!

 

乳酸が出たら、それをすかさずエネルギーにして、身体機能を高めましょう!

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