ストーリー相撲

十両の宇良 “業師”健在! およそ4年ぶりの幕内の土俵 大相撲夏場所

2021-05-17 午後 0:50

中日の国技館、中入り後最初の取組。この日1番とも言える大きな拍手が送られたのが十両の“業師”宇良だった。

 


度重なるけがを乗り越えた苦労人は幕内の土俵で久しぶりの白星を挙げ率直な心境を短いことばで表した。


「もう必死だったので、勝てて良かった」

 

「たすき反り」(平成29年 初場所13日目)

 

小柄ながら多彩な技が持ち味で言わずと知れた人気力士。平成29年初場所、十両以上では初めての決まり手「たすき反り」で白星を挙げ、その年の名古屋場所では横綱・日馬富士から金星を獲得した。

 

けがで運ばれる宇良

 

順風満帆に見えた宇良を待っていたのは右ひざの大けが。手術を2回受け、番付を一時、序二段にまで下げた。

 

それでも苦しいリハビリなどを乗り越えて復帰したおととしの九州場所以降は番付を上げ続けた。

 

去年11月場所で関取に復帰し、今場所は十両2枚目、ついに幕内目前に迫った。

 

 

6勝1敗で迎えた中日、平成29年秋場所以来となる幕内での取組が組まれ前頭15枚目の魁聖と対戦。

 

 

身長は20センチ近く高く、体重もおよそ50キロ重い、190キロの相手に「思い切って勝負できれば」と気合い十分だった。

 

宇良はそのことばどおり正面からぶつかった。頭を下げて低い姿勢を保ち、相手の圧力に耐え続けた。

 

 

そして一瞬の隙を逃さず、真骨頂とも言える巧みな動きで足を取って慌てさせ、最後はすくい投げで鮮やかに巨漢を転がした。

 

久々の幕内の土俵で“業師”健在を印象づけた。この日の白星で十両では単独トップの7勝目、勝ち越しまであと1勝とした。

 

 

「うれしいのはうれしいが、まだ十両なので…。まだ勝ち越していないので後半も頑張っていきたい」

 

幕内の土俵での久しぶりの白星にも、どん底からはい上がってきた28歳は、まだまだ満足していない。

 

あくまで幕内に戻っての活躍を見据えている。宇良らしい相撲でファンを喜ばせ幕内復帰へ歩みを進めてほしい。
            

 

 

この記事を書いた人

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坂梨 宏和 記者

平成21年NHK入局 福岡県出身

長崎局、広島局などを経てスポーツニュース部で大相撲を担当。早くコロナが収束し、通常の取材環境になることを願っています。

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