ストーリー相撲

大関・貴景勝 観客が戻った土俵 みずからの役割とは 大相撲夏場所      

2021-05-13 午前 11:15

マスク姿の観客が、声援の代わりに拍手で力士たちをたたえる。今場所初めて観客を入れて行われた4日目。“静かな熱気”を取り戻した国技館で、本領を発揮したのが大関・貴景勝だ。

 

 

前日の取組後には「あしたから、お客さんにいい相撲を見せられれば・・・」と誓っていた、そのことばどおりの内容だった。

 

 

25歳のホープ、明生(前頭2枚目)との一番。立ち合い低く踏み込んでから左のはずで明生の体勢を崩し、最後は豪快に押し倒した。

 

 

相手に何もさせない完勝ぶりに「当たりがよかった。だからあとは自分のリズムで相撲が取れている」と高田川審判長(元関脇・安芸乃島)も高く評価する内容だった。

 

しかし、本人は取組について多くを振り返らない。

 

 

「集中してあすもやりたい。(内容のよしあしは)15日間終わってから分かること」

 

いつもどおり、クールに話すにとどまった。

 

一方で、観客が戻って雰囲気一転の館内については、率直な思いを口にした。

 

 

「やっぱり、お客さんが入ってもらう方が、やりがいを感じる。プロとしては(無観客でも観客を入れても)どちらでも均等に力を出さないといけないが、お客さんが入るほうが盛り上がる」

 

新型コロナウイルスの感染拡大後、貴景勝は観客の存在について問われるたびに「お客さんの熱気を感じる」「100%以上の力が出る」などと、その大切さを訴えてきた。その上で、みずからの役割について“一生懸命、いい相撲を取ること”だと強調してきた。

 

 

「拍手を頂けることはありがたいこと。プラスにしてあすからもやっていきたい」


この日の取組後、最後まで観客への感謝のことばを並べた貴景勝。相撲内容を見るかぎり、早くも観客の存在が大きな力になっていることは疑いようがない。

この記事を書いた人

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小野 慎吾 記者

平成28年NHK入局。岐阜局を経て、2019年8月からスポーツニュース部で格闘技(大相撲、ボクシングなど)を担当。前職はスポーツ紙記者。

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