ストーリー陸上

陸上 日本選手権の前哨戦!織田記念を制するのは誰だ!?

2021-04-26 午前 07:00

新型コロナウイルスの影響で2年ぶりの開催となる「織田幹雄記念国際大会」

 

国内のトップ選手が集まるグランプリシリーズの1つで、例年、多くの有力選手が出場する。

 

最大の注目は東京オリンピックの3つの代表枠を争っている男子100メートル。ことしは新型コロナの影響で海外への遠征がかなわず、織田記念に有力選手がこぞってエントリーした。

 

代表選考会となる日本選手権の前哨戦と位置づけられるレース、有力選手の現在地をリポートする。

桐生 注目の初戦へ


まず注目は日本初の9秒台スプリンター、桐生祥秀だ。今シーズンの100メートルの初戦が織田記念となった。桐生の自己ベストは日本歴代2位の9秒98、去年の日本選手権チャンピオンでもある。

 

日本室内陸上男子60メートル予選の桐生選手

 

3月に大阪の室内で行われた60メートルのレースでは、予選の後に左ふくらはぎに違和感を感じて決勝を棄権した。症状が心配されたが、精密検査で異常はなかったという。コーチによれば「その後、少し休んで状態は良くなった。むしろバネがたまって、いい走りになっている」と問題はなさそうだ。

 

昨シーズンの初戦では、いきなり10秒04の好タイムをマークした桐生。今シーズンの初戦をどのようなタイムで走るのか期待は高まる。

 

桐生 祥秀 選手

ことしは、まだシーズンインもしていないので織田記念に意識を向けている。冬場の練習の成果を確認したい。

小池 みなぎる自信

 

桐生と同じく9秒98の自己ベストを持つ小池祐貴は好調をキープして今大会に臨む。初戦となった4月11日の出雲陸上では、追い風4メートルの参考記録ながら10秒04をマークして優勝した。

 

出雲陸上 男子100メートル 小池選手(中央)が優勝

 

レースのあと「技術のチェックや冬の成長も確認することができた」と余裕の表情で話した。

 

今シーズンに向け、小池は肉体改造に着手していた。記録が伸びなかった昨シーズンを振り返り、体重を4キロから5キロほど落とした。

 

 

具体的には、腹筋の分厚さを抑えるなど体の内側からシャープにした。小池は「体が軽くなった」と手応えを感じている。

 

技術面ではスタートの形も変更。去年とは逆の左足を前にする形に変更し、スムーズな出だしを習得した。肉体面、技術面でたしかな成長を感じる小池。オリンピックでのメダルを目標に掲げ、織田記念はあくまで通過点だ。

 

小池 祐貴 選手

オリンピックの決勝でメダルを目指すのであれば、自己ベストを大きく更新していかなければいけない。そこに向けての前段階として、それまでのレースに臨んでいきたい。

山縣 地元で復活へ


織田記念の舞台となる広島市出身の山縣亮太。10秒00の自己ベストを持つ実力者が復活をかけて臨む。

 

2年前は肺の病気、昨シーズンは右ひざの痛みの影響で不本意なシーズンを送った。しかし、オリンピックの延期によって再び万全な状態で臨むチャンスがめぐってきた。

 

2月の室内競技会 男子100メートル 山縣選手が10秒39で優勝

 

今シーズンは「バランスのいい走り」をテーマに後ろ寄りにあったという重心の位置を少しだけ前に変えた。体の連動性を高めるトレーニングや細かな筋力の強化にも取り組み、徐々に復活の手応えをつかみつつある。

 

宮崎県でのレースで10秒36をマークした山縣選手

 

今シーズン100メートルではすでに3レースを走り、直近の宮崎県でのレースでは10秒36をマーク。「足を回せるようになってきている」と状態は上向きだ。地元でのレースに向けて強く意気込んでいる。

 

山縣 亮太 選手

織田記念で結果を出すことは、自分にとってものすごく大きなピース。しっかり期待に応えられるように頑張っていきたい。オリンピックの参加標準記録、10秒05を切れるような走りをしていきたい。

多田 成長感じる後半

 

10秒07の自己ベストを持つ多田修平は、今シーズン好調をキープしている。

 

日本室内陸上男子60メートルで優勝した多田選手(中央)

 

3月に大阪で行われた60メートルの室内レースでは6秒56で優勝。日本記録まで100分の2秒に迫る好タイムをマークして、スタートに強い多田を印象づけた。

 

一方、成長を感じさせたのは4月11日に行われた出雲陸上。追い風4メートルのなか10秒08をマークして小池に次ぐ2位に入った。

 

出雲陸上男子100メートルで2位に入った多田選手(左端)

 

このレース「スタートがうまくいかなかった」と振り返ったが、課題とされた後半、この部分に強い小池に食らいつく走りを見せた。本人も「後半、スピードが維持できるようになってきている」と手応えを口にした。

 

地道に鍛えてきた体幹の安定や冬場の走り込みでレース終盤もフォームが乱れなくなってきた多田。織田記念では、本来のスタートのとび出しから、成長著しい後半につなげることができれば、自ずとタイムはついてくると信じている。

 

多田 修平 選手

自分が得意としているスタートでうまく抜け出せていないのでそこを改善していきたい。後半は良くなっている。織田記念ではオリンピックの参加標準記録10秒05を切れるように、しっかり調整して臨みたい。

この記事を書いた人

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小林 達記 記者

平成26年NHK入局。神戸局、大阪局を経て、スポーツニュース部。陸上担当。大学では野球部に所属。中学時代は陸上も経験。

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