ストーリーパラスポーツ

パラトライアスロン 肉体の極限に挑む25.75km

2021-04-12 午前 11:30

2016年リオデジャネイロパラリンピックから新たに採用されたパラトライアスロン。トライアスロンと同様にスイム(水泳)、バイク(自転車)、ラン(ランニング)を連続して行います。選手たちは自身に残された機能を最大限に生かしてレースに臨む、まさに肉体の極限に迫る競技!

クラス別で挑むパラトライアスロン


競技は、スイム0.75㎞、バイク20㎞、ラン5㎞の合計25.75㎞で順位が競われます。

 


障害のクラスは大きく分けて3つ。
・目に障害を持つ「視覚障害」のクラス
・腕や足に障害を持つ「立位」のクラス
・車いすを使用する「車いす」のクラス
に分かれます。

 

どのクラスも過酷を強いられる凄まじいレースなんです!

喜びも苦しみも一緒に!伴走者のサポート

パラトライアスロンには、障害のクラスに合わせ、選手をサポートする人がいます。視覚障害のクラスでは、「ガイド」と呼ばれる伴走者が全競技に付き添います。

 


スイムやランでは、常にロープで繋がり、隣でサポート。

 


バイクでは、2人乗りのタンデムバイク※でガイドがハンドル操作を行い、選手はガイドの動きに合わせて足に力を込めてこぎます。2人のこぐタイミングや力の入れ具合が合うほど加速することができるので、阿吽の呼吸が大切です!
※タンデムバイク…2人乗り用としての構造を有し、かつペダル装置が縦列に設けられた自転車のこと。

 


視覚障害のクラスでは、全競技を共にすることもあり、大会では2人揃ってメダルがもらえます!

レースを左右する”ハンドラー”って?


車いすのクラスでは、移動などが自力では難しい選手に「ハンドラー」と呼ばれるサポート役の人が1人つくことが認められています。
ハンドラーのサポート内容を見ていきましょう。

 

最初の種目・スイムでは、レーススタートと同時に、ハンドラーは車いすを持ってスイムのゴール地点へダッシュ!

 


選手がスイムを終えると、移動をサポートする専門スタッフ(スイムイグジットアシスタント)が数人がかりで選手を引き上げ、ハンドラーが車いすに乗せて、次の種目へ移動!

 


このように、移動はハンドラーの存在が必須です。

 

種目から種目へ移行する過程は「トランジション」と呼ばれます。

 


この時間もタイムに加算されるため1秒でも早く次へ移ることがキモ!

 


そのため、このトランジションは、“第4の種目”と呼ばれるほど重要なんです!

 


選手とハンドラーは、トランジションがスムーズに行えるよう大会前には何度もシミュレーションを繰り返します。ハンドラーも練習を積んでいるんですね…!

 

また、移動の他にも、後続とのタイム差を選手に教えたり、補給食の準備も行います。

 

 

こんなにも凄まじい!パラトライアスロンの鉄人っぷり

では、実際の競技はどのように行われるかを、車いすクラスで見ていきましょう!

 


最初の種目は0.75kmのスイム。水に浮かぶ桟橋を掴んだ状態からスタートします。車いすクラスの選手はこの距離を腕の力だけで泳ぎ切らなくてはなりません。

 

スイムの後の種目はバイクとラン。

 


どちらも三輪車のように見えますがちょっと違います。

 


2種目目のバイクで使用するのは「ハンドサイクル」と呼ばれる自転車。重さは15kg~20kgほどでいわゆるママチャリと同じくらいですが、最高時速はなんと60㎞/hと車ほどのスピードが出せるんです!

 


このハンドルサイクルは名前の通り、手を使ってこぎ進めます。写真のように、選手は寝そべるようにしてこぐので、風の抵抗も受けにくい!

 


そんな高速で進むバイクでは、危険防止のため狭い道で前の選手の真後ろにつく場合は10m以上離れる決まりになっています。そのため、抜きどころが限られるので計算して進まなくてはいけません。

 


バイクの見せ所は「ヘアピンカーブ」と呼ばれる難しいカーブ。体重移動などのテクニックを駆使し、スピードを落とさないことが勝利への近道!

 

そして、最終種目のラン。

 


使用するのは、陸上競技用の車いす。

 

 


ゴムのついたグローブで、車輪を叩くように回し、ゴールまで全力でこぎ進めます。

 


スイム、バイク、ランの3種目ともすべて腕の力だけで戦う車いすの選手。その疲労は計り知れません…。

 

1つの競技で、3つの種目を行うため、選手にとってはかなり過酷ですが、その分、見どころがたくさんあります。
選手たちの鍛え上げた身体、精神力、サポートする人々の動きなどにぜひ注目してください!

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