特集 フィギュアスケート 紀平梨花「さらなるレベルアップを」

フィギュアスケートの紀平梨花選手。シニアデビューした去年は「トリプルアクセル」を武器にグランプリファイナルを制しました。ことしはトリプルアクセルの先、さらなるレベルアップを目指すシーズンです。
さらに成長したと思ってもらえるような演技がしたい
NHK杯で優勝した紀平選手(去年11月)
紀平梨花選手
昨シーズンは初めて出てきて、すごい爆発力でとにかく頑張ったという感じだったんですけど。
17歳の紀平梨花選手。シニアに初参戦した去年、グランプリシリーズのNHK杯で優勝し、世界選手権でも4位に入りました。
紀平梨花選手
その自分を超えたいなっていう、それよりさらに成長したと思ってもらえるような演技がしたいなって思っています。
ライバルたちに勝つために"4回転ジャンプの習得を"
ザギトワ選手(左)トゥルソワ選手(右)
世界のトップを争うのは、ピョンチャンオリンピック金メダルのザギトワ選手。それに4回転ジャンプを武器に、今シーズンからシニアに参戦した15歳のトゥルソワ選手など若いロシアの選手たちです。ライバルたちに勝つため、紀平選手はいま、4回転ジャンプの習得を目指しています。
紀平梨花選手
トリプルアクセルを完成させてきた頃から4回転にも入っているので、じょじょに4回転を完成形にできたらなって。
このオフは海外で合宿を重ね、4回転サルコーの練習を繰り返しました。練習では着氷させていますが、大会ではまだ挑戦できていません。
紀平梨花選手
力と回転力は足りているのであとはタイミングが重要だなと思っているので、靴をしっかり合わせて位置も合わせれば跳べるところなので、そこを合わせて4回転をぱっと跳べるような状況にもっていきたい。
ジャパン・オープンで演技するアレクサンドラ・トルソワ選手(10月9日)
しかし、4回転ジャンプだけでは勝てないとも考えています。例えば今月行われたジャパンオープン。フリーの成績は4回転ジャンプを4本着氷させたトゥルソワ選手が1位。技術点は紀平選手を20ポイント以上も上回っていました。4回転ジャンプを1本跳んだだけでは追いつくことはできない差です。
紀平梨花選手
私も4回転が必要になってくると思うのですけど、4回転が跳べたら勝てるかと言ったら微妙だと思うので。
まだまだほかで足りないものが多いなと思ったのでステップ、スピンのバリエーションを増やしたりとか、表現の何を伝えたいか見せられるようにそういうところを意識して練習しようと思う。
大きな試合で1番高い点数を
スケーティングの技術から音楽の解釈、それに表情まで、細部にこだわって練習に取り組む紀平選手。目標とする北京オリンピックまで残り2シーズン、すべてを底上げして頂点に立つ覚悟です。
紀平梨花選手
北京オリンピックに向かっていろんな経験を積み重ねて、(グランプリ)ファイナルとか世界選手権では、大きな試合で1番高い点数を出すということを目指していきたい。

今村 亜由美
平成21年入局 兵庫県出身 和歌山、福井、名古屋を経て去年7月から大阪局でフィギュアスケートなどを担当。高校時代は野球部マネージャー。愛読書は山際淳司著『スローカーブを、もう一球』。
関連キーワード
NHK杯フィギュア