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大谷翔平1安打 鈴木誠也は2安打 エンジェルスはカブスに3連勝

MLB 2023年6月9日(金) 午後6:03
大谷翔平1安打 鈴木誠也は2安打 エンジェルスはカブスに3連勝

大リーグ、エンジェルスとカブスの3連戦の最終戦で大谷翔平選手と鈴木誠也選手がともに痛烈なヒットを打ちました。


エンジェルスとカブスの今シーズンの対戦は8日が最後で、大谷選手と鈴木選手は3試合続けて試合前、グラウンドで笑顔で話していました。



大谷選手は2番指名打者で先発出場し1回、ノーアウト二塁での第1打席は三振しましたが2回の第2打席で変化球を痛烈にはじき返してセンター前にヒットを打ちました。

4回の第3打席はサードフライで、6回の第4打席は2アウト一塁二塁の場面で、初球にダブルスチールをしかけてキャッチャーの悪送球もからんで二塁ランナーが一気にホームまでかえり3対1とリードが広がりました。

大谷選手は2アウト二塁となったところでセカンドゴロに倒れ、8回の第5打席は三振でこの試合は5打数1安打、打率は2割7分4厘となりました。



カブスの鈴木選手は4番ライトで先発出場し2回の第1打席がセカンドゴロで、4回の第2打席で150キロを超える速球を逆らわず右方向へ打って右中間を破るツーベースを打ちました。

6回、1アウト一塁の第3打席は変化球にうまく合わせて今度はセンター前に運び、2打席連続ヒットでチャンスを広げましたが得点にはつながりませんでした。9回の第4打席は三振でしたが4打数2安打で打率を2割6分6厘に上げました。

試合はエンジェルスが3対1で競り勝ち、カブスとの3連戦に3連勝しました。

エンジェルスは9日から本拠地でマリナーズと3連戦で大谷選手は9日、日本時間10日の初戦に先発登板する予定です。


大谷 9日のマリナーズ戦 先発登板に向け調整


大谷選手は指名打者として出場した8日のカブス戦の前に本拠地のブルペンで40球を投げ、9日のマリナーズ戦の先発登板に向けて調整しました。

大谷選手はふだん登板と登板の間にブルペンに入って投げるのは1回ですが、今回は今シーズン初めて中6日の登板となることもあって6日と8日の2回、ブルペンで調整しました。

9日のマリナーズの先発はエースのカスティーヨ投手で、今シーズンはここまで4勝3敗ながら防御率は2.55をマークしています。

大谷選手はバッターとしてことし4月にカスティーヨ投手と対戦して2打数ノーヒット、通算でも5打数ノーヒットと苦手にしていますが、今回は5試合連続ヒット中と好調なだけにバッティングでもカスティーヨ投手を攻略してみずからを援護したいところです。

また、この日の試合の直前にはカブスの鈴木選手と再びグラウンド上で釣りのしぐさをしておどける場面もありました。

6日の試合前には大谷選手がグラウンド上で離れた場所にいた鈴木選手に向かって釣りざおを振るような動きをすると、鈴木選手が口をパクッとさせて食いつくような反応をし、大谷選手のもとに近づくという一幕がありました。

この日はその逆で、鈴木選手が釣りざおを振る動きをすると大谷選手がパクッと食いついて鈴木選手のもとに近づき、しばらく笑顔で話をしていました。

試合後、鈴木選手は「前回、翔平がいきなりやってきたので、きょうは釣ってやろうとやり返しました。すごくおもしろい人なので、僕も乗らせてもらってます」と話しました。

そして、大谷選手について聞かれると「やっぱり大きいし、打席での雰囲気がある。でも『バッティングのこと教えて』と言っても教えてくれないので、僕は『ケチ谷』と呼んでます」と笑顔で答えていました。

今シーズン、試合で2人が顔を合わせたのは今回の3連戦のみで、互いを呼び寄せる釣りのパフォーマンスは、同い年の2人の仲のよさがうかがえるやり取りとなりました。


鈴木誠也 試合前に憧れのエンジェルス トラウトと初対面


鈴木選手はこの試合の前に、カブス入団時に憧れの選手にあげていたエンジェルスのトラウト選手とグラウンドで初めて対面しました。

トラウト選手は大リーグのシーズンMVP=最優秀選手を3回受賞しているスター選手で、WBC=ワールド・ベースボール・クラシックではアメリカ代表のキャプテンを務めました。

鈴木選手は、去年カブスに入団した際の会見で背番号27を選んだ理由について「マイク・トラウト、アイラブユー」と英語で答えて笑いを誘って話題になりましたが、昨シーズンはエンジェルスとカブスは公式戦での対戦がなく、2人が顔を合わせたのは今回の3連戦が初めてでした。

3連戦の最終戦となった8日の試合前の練習で、鈴木選手はトラウト選手と初めて対面して握手を交わし、笑顔で話をしていました。

トラウト選手は、大谷選手や通訳の水原一平さんから鈴木選手の会見でのエピソードを聞いていたということで「ようやく彼に会うことができてクールな瞬間だった。試合後に何か贈るよ」と笑顔で話しました。

また、鈴木選手へ何かアドバイスはあるかと聞かれると「ないけど、アドバイスするとしたら彼のやり方でプレーを続けることだ。彼は見ていて楽しい」と答えていました。

試合後、取材に応じた鈴木選手は「うれしかったが、緊張してあまり覚えていない。僕、シャイなので見られるだけでよかった」と笑顔で振り返っていました。

その上で、トラウト選手が早出のバッティング練習をしていたことに触れ「あのくらいの選手でも苦しんでいる姿、早出で練習している姿を見ると僕ももっと頑張らないとと思う。今回はいい勉強ができてよかった」と心を動かされている様子でした。

トラウト選手からは試合後にバットが贈られ、ひらがなで「せいや」と記され、英語で「Big Fan.All the Best」「君の大ファンだ。健闘を祈るよ」ということばが書かれていたということです。


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