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夏の全国高校野球 大阪桐蔭が旭川大高に勝ち2回戦進出

野球 2022年8月10日(水) 午後3:05
夏の全国高校野球 大阪桐蔭が旭川大高に勝ち2回戦進出

夏の全国高校野球、大会5日目の第1試合はことし春のセンバツで優勝した大阪桐蔭高校が北北海道の旭川大高校に6対3で勝って、2回戦に進みました。


大阪桐蔭は先に3点を奪われ、この夏、地方大会から初めて追う展開となりましたが3回に2点を返し、6回に5番の海老根優大選手がソロホームランを打って、同点に追いつきました。

さらに7回には、1番の伊藤櫂人選手が左中間にソロホームランを打って、勝ち越し、その後も2本のタイムリーでリードを広げました。

先発の川原嗣貴投手は、序盤こそ安定感を欠きましたが、回を重ねるごとに調子を上げ4回以降は得点を与えませんでした。

大阪桐蔭は、旭川大高に6対3で逆転勝ちし2回戦に進みました。

一方、旭川大高は、地方大会で失点がわずか1だった大阪桐蔭から3番の藤田大輝選手のツーランホームランなどで3回までに3点を奪いましたが、逆転されたあと終盤のチャンスであと1本が出ず、1回戦突破はなりませんでした。


大阪桐蔭 川原投手「冷静に投げることできた」


先発した大阪桐蔭の川原嗣貴投手は「相手に先制されてしまいましたが、後半勝負に持ち込めば自分たちのペースになると思い後半につなげようという気持ちで投げました」と話しました。

そのうえで「次のアウトを取れば大丈夫と、冷静に投げることができました。苦しい場面に対応できたので、次の試合につながると思います」と話していました。


大阪桐蔭 伊藤選手「結果的にホームランになりよかった」


7回に勝ち越しホームランを打った大阪桐蔭の伊藤櫂人選手は「川原が粘っていたので、少しでも助けようと後ろにつなぐ意識で打席に入りました。ねらってはいませんでしたが、結果的にホームランになりよかったです」と、振り返りました。

そのうえで「きょうは守備のエラーなどが出ていい流れではありませんでしたが、流れが悪いときにほかの選手がしっかりとカバーすることができたと思います。今後、苦しい場面になっても粘り強くプレーしたいです」と話していました。


大阪桐蔭 西谷監督「甲子園の初戦の難しさを痛感」


大阪桐蔭高校の西谷浩一監督は「序盤はこちらがやりたかったしぶとい野球を相手にやられてしまい、苦しい試合でした。甲子園の初戦の難しさを痛感しました」と試合を振り返りました。

そのうえで「後半に逆転して勝つことができましたが、守備のミスも多かったので練習で修正していきたいです」と話していました。


旭川大高 池田投手「自分としては100点」


旭川大高の先発、池田翔哉投手は、大阪桐蔭の強力打線を相手に粘りのピッチングができたことについて「日本一の相手なので、甘いところに投げると打たれると思い、低めに投げることを意識していました。変化球も多く決まり、ねらいどおりのピッチングができたので自分としては100点です」と振り返りました。

そのうえで、大阪桐蔭について「思っていたよりも力があり、コースをついたボールでも打ってくるところがすごいと感じました」と話していました。


旭川大高 藤田選手「甲子園で打つことができてうれしかった」


3回にツーランホームランを打った旭川大高の藤田大輝選手は「思い切ってスイングしようと思って打席に入りました。憧れの舞台である甲子園で打つことができてうれしかったです」と話しました。

春夏連覇を目指す大阪桐蔭との対戦については「強い相手にも気後れせず、自分たちがやってきたことを最大限発揮しようと心がけて試合に臨みました」と話していました。


旭川大高 端場監督「100%の力出せなかったこと響いた」


旭川大高の端場雅治監督は、序盤に3点をリードした試合について「試合は9回まであるので、いい流れのまま、集中力を最後まで切らさずと選手に声をかけていました」と振り返りました。

そのうえで「勝つためには守りはミスなく、攻撃ではランナーを送るところをしっかり送らないとと話していただけに、ミスが出て100%の力を出せなかったことが響きました」と敗因を話しました。

また、先発した池田翔哉投手については「試合を作ってくれると思い期待して先発させました。頑張って投げてくれましたし、今まで投げてきた中でも何本かに入るいいピッチングだったと思います」とたたえていました。


大阪桐蔭「粘って、粘って、後半勝負」


3回目の春夏連覇を目指す大阪桐蔭は、この夏の、地方大会から初めてリードされる展開となりましたが、慌てることなく試合後半に力を発揮し、逆転勝ちで2回戦に進みました。

大阪桐蔭は、地方大会の7試合で54得点、1失点という圧倒的な力を示すとともに相手に一度もリードを許さない盤石の試合運びを見せてきました。

ところが、旭川大高との試合では、1回、先頭打者にバントヒットで揺さぶられて先制点を奪われ、3回にはツーランホームランを打たれて3点をリードされる展開となりました。

そうした中でも選手たちは慌てることなく「粘って、粘って、後半勝負」と声をかけ合って、逆転のチャンスをうかがっていたということです。

そのことばどおり、試合後半に入ると、ことし春のセンバツで大会記録となる11本のホームランを打った強力打線が力を発揮しました。

6回には、5番の海老根優大選手がソロホームランを打って、同点に追いつき、7回には1番の伊藤櫂人選手のソロホームランで勝ち越し、その後も3連続ヒットでたたみかけて、リードを広げました。

先発の川原嗣貴投手も毎回のようにランナーを出しましたが、味方の堅い守りに支えられながら要所を締めて、中盤以降は得点を与えず、逆転勝ちを呼び込みました。

試合後、海老根選手は「焦りはなかったですし、1本出たらつながると思い、その1本を出すことだけを意識していました」と振り返り、伊藤選手は「苦しい場面でも粘って試合ができました」と話していました。

また、川原投手も「次のアウトをしっかり取って、後半にもっていけば自分たちのペースになると思っていました。次の試合につながると思います」と手応えを感じていました。

相手に主導権を握られても落ち着いて自分たちの野球を貫き、初戦を突破した大阪桐蔭。貴重な経験を積んで、史上3回目の春夏連覇への歩みを進めました。


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