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スケートボード パリ五輪代表選考大会 日本勢が表彰台独占

スケートボードのパリオリンピック最初の代表選考となる国際大会がイタリアで開かれ、女子のストリートでは、東京オリンピック銅メダリストの中山楓奈選手が優勝するなど日本勢が表彰台を独占し、パリオリンピックに向けて好スタートを切りました。


パリオリンピックのスケートボードは、ストリートとパークの2種目に、男女それぞれ22人ずつが出場することになっていて、代表選手は対象となる国際大会で得られるポイントに基づく世界ランキングで決まります。

この最初の対象となる国際大会がイタリアのローマで開催され、手すりや階段などが設置されたコースで技を競うストリート種目だけが行われました。

3日の決勝では、45秒滑って技を何度も繰り出す「ラン」を2回、1回の技で勝負する「ベストトリック」を5回行い、「ラン」の得点の高いほうと、「ベストトリック」の得点の高い2回の合わせて3回の合計点で順位を競いました。

女子は、決勝に進んだ8人のうち5人を日本勢が占め、このうち17歳の中山選手は「ラン」で3位につけると、「ベストトリック」の3回目で、車輪をつなぐ金属部分を手すりに滑らせる得意の「フロントサイドKグラインド」で91.92の高得点を出し、合計264.13で優勝しました。

また、2位には東京オリンピック金メダリストで14歳の西矢椛選手が入り、15歳の織田夢海選手が3位と日本勢が表彰台を独占し、パリオリンピックに向けて好スタートを切りました。

一方、男子は東京オリンピックの金メダリストの堀米雄斗選手が日本選手でただ1人決勝に進みましたが、ミスが続いた影響で合計169.39で8位でした。

優勝は、アメリカのナイジャ・ヒューストン選手でした。


優勝 中山楓奈“実感ないが やりたかった技できうれしい”


優勝した中山楓奈選手は「1位になった実感はないが、自分がやりたかった技を成功できてうれしい。ベストトリックは最初の2回で失敗したので悔しかった。これからもいろいろな技を練習して、大会でいい成績を残せるように頑張りたい」と話していました。

2位だった西矢椛選手は「日本選手が表彰台を独占できてよかったけど、こんな結果になると思っていなかった。いつもと同じで最後まで楽しく滑ろうと臨んだ。表彰台に立った3人でパリオリンピックに出られたらいい」と話していました。

3位の織田夢海選手は「これまでは決勝に進出しても、表彰台までは立てなかったのでうれしかった。東京オリンピックでは出場を逃したけど、パリでは出場権を取ってメダルを取りたい」と話していました。


スケートボード パリ五輪の選考方法


東京オリンピックで初めて開催されたスケートボードは、次のパリオリンピックでは「ストリート」と「パーク」の各種目の出場枠が男女それぞれ2人増えて22人ずつとなりました。

各種目とも国や地域ごとの出場枠は最大3人となっていて、出場選手は、パリオリンピックの直前の2024年6月24日時点での世界ランキングをもとに決まります。

選考の期間は、今回の大会から2024年6月までの2年間で、ポイントが獲得できる対象の大会には、世界選手権や、IOC=国際オリンピック委員会がパリオリンピックの前の3月から6月にかけて開催することを決めた新たな予選シリーズなどが含まれます。

次の選考対象となる大会は、ことし10月にブラジルのリオデジャネイロで、行われるストリートとパーク、それぞれの世界選手権となっていて、世界トップレベルの選手がそろう日本勢の中で、パリオリンピックの代表をめぐる激しい争いが繰り広げられる見込みです。


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