小田急線乗客切りつけ事件から2年 列車内で不審者想定し訓練

走行中の小田急線の車内で乗客が切りつけられ、けがをした事件から2年となるのを前に、列車内で不審者が刃物を持って暴れたという想定で乗客の避難の手順などを確認する訓練が行われました。

訓練は警視庁や小田急電鉄からおよそ100人が参加し、新宿駅へ向かう列車の車内で、刃物を持った男が暴れたという想定で、実際に列車を走行させて行われました。
まず、男が乗客たちに因縁をつけたあと刃物を突きつけ、その様子を見た別の乗客たちが一斉に別の車両に逃げ出しました。
乗客たちは車内に備えられた「非常通報装置」のボタンを押して緊急事態の発生を車掌などに伝え、その後、駅で待ち構えていた警察官が男を取り押さえました。
駅員は乗客を列車からホームに誘導し、安全に避難させる手順を確認していました。
新宿警察署の向出和雄地域課長は「事件の発生からまもなく2年となるが、今後も不測の事態に対処できるようにしたい。列車の利用中に緊急事態があれば迷わず110番してほしい」と話していました。