埼玉 ふじみ野市議会 医師殺害事件受け地域医療守る条例可決
埼玉県ふじみ野市で、去年、訪問診療の医師が殺害された事件を受けて医療や介護に従事する人たちが安心して働けるよう市民の責務などを定めた条例が16日、市議会で可決・成立しました。
去年1月、ふじみ野市の訪問診療先の住宅で医師が散弾銃で殺害され、2人がけがをした事件では、患者の家族が殺人などの罪で起訴されています。
事件を受けて、市が提案した地域の医療や介護を守るための条例が16日の市議会で全会一致で可決・成立しました。
条例では、医療や介護に従事する人が安心して働けるよう、信頼関係の構築や、適切な医療や介護の利用に努めなければならないとする市民の責務が定められています。
また、医療機関や介護事業者には、職場の良好な勤務環境を保つことやほかの事業者や行政と連携を図ることを責務としています。
ふじみ野市高齢福祉課の仲野公堅課長は「条例を市民にも知ってもらうことでこれからの医療や介護をどうしていくのか一緒に考えるきっかけにし、全国に取り組みを広げていきたい」と話していました。