エネルギー消費量ゼロへ 「ZEH」住宅とは

この先も厳しい暑さが予想されるなか、政府は7年ぶりに全国で節電要請を行い、9月末までの3か月間、無理のない範囲で節電への協力を呼びかけています。
こうしたなか、「ZEH」と呼ばれる省エネ住宅が注目されています。

「ZEH」とは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略で、省エネによって消費電力を減らしつつ、太陽光発電などで電力を生み出すことで、1年間のエネルギー消費量が差し引きで「実質ゼロ」になることを目指した住宅です。
このうち、大手住宅メーカーが販売している住宅では、壁や天井などに断熱材を用いているほか、大きな窓は断熱性能が高いものにしています。
窓は、ベランダの軒を長くして直射日光が入ることを抑えながら昼間は照明がいらないように外の光を取り込めるよう工夫されています。
また、屋根に設置した太陽光パネルで発電するほか、ガスから水素を取り出して電気をつくる燃料電池も備えています。
さらに専用のモニターで電気の使用量と発電量が一目で分かるようにしています。
大手住宅メーカー「積水ハウス」の杉山優さんは「ZEH住宅の購入者からは、電力を「見える化」することで節電意識も高まるし、子どもが環境問題を意識するきっかけになったという声も聞かれる。建築費用は一般的な住宅に比べ少し高いが、電気代を抑えられ、余った電気を売れることなどを考えれば、10年ほどで初期費用は回収できる」と話しています。
経済産業省によると、令和2年度に建てられた新築の注文戸建て住宅のうち24パーセントが「ZEH」と呼ばれる住宅で、徐々に普及が進んでいるということです。

節電のためにそれぞれの家庭ではどんな工夫ができるのか、家庭の「エコ診断」を行っている「地球温暖化防止全国ネット」の秋元智子専務理事に話を聞きました。
このなかで、秋元専務理事は夏場、家庭で最も電力を消費するエアコンについて「冷房を使う際、25度とか26度にされている方もいると思うが、設定温度を1度上げると消費電力が13%程度ほど変わってくる。このため設定温度を1度上げて、28度に近くにする。そして、エアコンと一緒にサーキュレーターや扇風機を使い、部屋の中の空気を循環させたほうが効果が高い」と話しています。
また、エアコンを使う前に特に夜は、窓を開けて部屋の温まった空気を入れ替えることや窓に断熱シートを貼ったりすだれを用いたりして外の熱をできるだけ室内に入れないようにすることも節電効果を高められるとしています。
さらに炊飯器や電気ポットの保温機能は長時間、使わないようにすることやヘアドライヤーはあらかじめタオルでよく髪の水分を落としてから使うことなども節電につながるとしています。
一方、節電で気を付けたいこととしてエアコンが電力を最も多く消費するのは起動する時なので短時間の外出ならエアコンを切らない方が消費電力を抑えられるほか、パソコンについても起動時やシャットダウンの時に電力を最も消費するため、短時間、作業を中断するときはスリープモードにしたほうが節電につながると指摘しました。
秋元専務理事は「節電のためには日常のこまめな省エネが重要になる。まずは日頃、どれだけの電力を使っているか、月ごとの使用量を見直すなどして確かめてほしい」と話していました。