えりも町 冬の夜間の大地震を想定し避難訓練
千島海溝や日本海溝沿いで巨大地震や津波が発生した場合に備えて、被害が大きくなることが予想される冬の夜間を想定した避難訓練が日高のえりも町で行われました。
訓練は、3月の夜間に三陸沖を震源とするマグニチュード9の地震が発生し、大津波警報が発表されたという想定で10日に行われ、えりも町の住民などおよそ80人が参加しました。このうち近浦地区では、あたりが薄暗くなり始める中、防災行政無線で避難が呼びかけられると、住民たちは、避難場所に指定されている高台まで車や徒歩で避難しました。12年前の東日本大震災で3・5メートルの津波を観測したえりも町では、千島海溝と日本海溝沿いで巨大地震が発生した場合、最大26メートルの津波が押し寄せ、冬の深夜には最大で1700人の死者が出ると道は想定しています。参加した近浦地区の自治会長は「きょうは、10分程度で避難が完了できた。海が近い地区なので、実際の津波が来たときは高齢者を救助しながら避難したい」と話していました。えりも町の大西正紀町長は、「地域の人が積極的に参加してくれた。行政として、避難のための道路や施設を今後、整備していきたい」と話していました。