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◆8K高速度カメラとスロー再生装置の開発
〜決定的なシーンを8K解像度でスロー再生可能に〜
(平成30年5月22日)

□ NHKは通常の8K映像の4倍速に相当する、毎秒240枚の8K映像の撮影が可能な3板式8K高速度カメラと、8K映像を記録しながら同時に毎秒60枚で4倍速のスロー再生が可能な装置を開発しました。

□ これまで、8Kのスポーツ番組におけるスローモーションは、4K解像度で高速度撮像・収録した映像を、8K解像度に引き伸ばしていました。

□ 3板式8K高速度カメラは、新たに開発した1.25インチ・3300万画素のCMOSイメージセンサー*1)を3枚用いて、フル解像度の8K映像を毎秒240枚の高速度で撮影することができます。また、カメラからの高速な信号を処理して、8K映像信号として出力する制御装置も開発しました。

□ 8K4倍速スロー再生装置は、毎秒240枚の8K映像をリアルタイムに圧縮することで、最大4時間まで記録可能です。さらに、記録媒体に採用したSSD*2)を多並列に制御することで、毎秒240枚で記録しながら同時に毎秒60枚で8K映像を再生することを可能としました。

□ この8K高速度カメラとスロー再生装置は、5月24日(木)〜27日(日)に開催する「技研公開2018」で展示します。NHKは今後、 8K スポーツ番組制作に活用していく予定です。


*1) 相補性金属酸化膜半導体(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を用いたイメージセンサー。CCDイメージセンサーと比べて高速動作・高機能化に向いている。

*2) 不揮発性の固体メモリであるNAND型フラッシュメモリを用いた記録媒体(Solid State Drive)。回転する磁気ディスクを用いるHDD(Hard Disk Drive)と比較して、高速なランダムアクセスに向いている。

 
 
 
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