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◆放送規格に準拠した
120Hzフルスペック8K映像符号化装置を開発
(平成30年5月22日)

□ NHKは、(株)富士通研究所と共同で、フレーム周波数120Hzのフルスペック8Kスーパーハイビジョン(以下、フルスペック8K)映像を、HEVC/H.265方式*1)によって放送規格*2)に準拠した信号に圧縮する映像符号化装置を、世界で初めて開発しました。

□ フルスペック8K映像のデータ量は8K試験放送の2倍となるため、放送や通信回線による伝送を実現するためには、膨大なデータを高速に圧縮する符号化装置が必要です。

□ 開発した装置は、連続したフレームをグループにして時間方向に分割し、さらに空間方向にも分割して処理を行います。分割して圧縮した信号は、8K放送の規格に準拠したストリームに合成され、リアルタイムに出力されます。本装置の出力するストリームは、現在試験放送に用いられている映像復号装置でも60Hz部分を復号することができる後方互換性を持っています。

□ 本装置と、圧縮した信号を伸張するための復号装置を用いることで、さまざまな伝送路を利用してフルスペック8K映像によるスポーツなどの生中継が可能になります。今後、さらなる画質の改善を図っていく予定です。

□ この符号化装置と復号装置は、5月24日(木)〜27日(日)に開催する「技研公開2018」で展示します。


*1) ISO/IECとITU-Tが共同で国際標準化した符号化方式

*2) ARIB標準規格 STD-B32 3.9版

 
 
 
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