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◆8Kディスプレーを用いたVRシステムを開発
〜超高精細画像によるVRを実現〜
(平成29年5月23日)

□ NHKは、8Kスーパーハイビジョン(以下、8K)による次世代放送システムの研究開発を進めています。今回、8Kの超高精細画像のバーチャルリアリティー(以下、VR)*1) への応用として、世界最小8.3インチの8K有機ELディスプレー*2)を用いたVRシステムを開発しました。

□ 開発したVRシステムは、15K×30K(15,360×30,720画素)の超高解像度で撮影した全天周の静止画像*3) から、ユーザーの視線方向の画像をリアルタイムで切り出して、8K有機ELディスプレーで表示します。

□ 従来のVRシステムは表示装置の解像度が十分でないため、画素構造が見えてしまい、リアリティーに欠けるという課題がありました。開発したVRシステムは、8Kの高解像度ディスプレーを表示装置とすることで、画素構造が見えることなく、臨場感と没入感の向上が期待できます。

□ この研究成果は、5月25日(木)〜 5月28日(日)に開催する「技研公開2017」でご覧いただけます。今後は、小型化などVRシステムとしての完成度を高め、AR(拡張現実感)やMR(複合現実感)など、8K技術のさまざまな応用を検討していきます。


*1) 仮想現実感。ユーザーの動作に合わせてコンピューターが映像を作り出すことで、あたかも自分がそこにいるかのような体感ができる技術

*2) 有機EL(物質に電流を流すと発光する電界発光現象)による1058ppiの8Kディスプレー((株)半導体エネルギー研究所提供)

*3) VR映像の撮影地:宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センター

 
 
 
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