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◆地上波によるスーパーハイビジョンの伝送実験に成功!
(平成24年5月15日)


□ NHKは、スーパーハイビジョン(SHV)をはじめとする大容量コンテンツの地上波による放送サービスを実現するために、次世代の地上放送方式の研究開発を進めています。今回、従来よりもさらに伝送容量を拡大した新たな地上伝送技術を開発し、地上波によるSHVの野外伝送実験に世界で初めて成功しました。

□ 今回開発した地上伝送技術では、これまで研究開発を進めてきた超多値OFDM技術*1)と偏波MIMO技術*2)に加えて、2つのチャンネルを用いて信号を伝送するバルク伝送技術を新たに採用するとともに、伝送パラメーターを最適化することによって、伝送容量を大幅に拡大しました。また、誤り訂正符号に、高度BSデジタル放送方式にも規定されている高性能なLDPC *3)符号を採用することで、受信性能を改善しています。

□ 野外伝送実験では、UHF帯の2つのチャンネルを使用して、技研屋上から圧縮符号化したSHV映像信号を送信し、約4.2km離れた地点において受信、誤りの無い映像が復元されることを確認しました。

□ この技術は、5月24日(木)〜27日(日)に開催する放送技術研究所の一般公開でご覧いただけます。NHKはSHV放送の実現を目指して、今後も研究を推進していきます。

※1) OFDM (Orthogonal Frequency Division Multiplexing):直交周波数分割多重
※2) 偏波MIMO(Multiple-Input Multiple-Output):送信側と受信側の双方で水平偏波用と垂直偏波用の 両方アンテナを使用し、両方の偏波を同時に使用して伝送を行うシステム
※3) LDPC(Low Density Parity Check)符号:低密度パリティチェック符号


 
 
 
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