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◆“ハイブリッドノンリニア編集機”を開発!
〜効率的な編集と実時間での映像加工処理ができるシステムを実現〜
(平成21年11月17日)

○ NHKは、番組を効率的に編集できる“ハイブリッドノンリニア編集機”※1を開発しました。ノンリニア編集の効率性と実時間でDVE※2などの映像加工処理できるリニア編集機の双方のメリットを兼ね備えたシステムです。

○ 放送局では編集作業を効率的に行うために、VTRのリニア編集機に代わってハードディスクなどを用いたノンリニア編集機が普及し始めています。ノンリニア編集機の特徴は、効率的な編集を可能とする一方、スタンドアロンで使用することを前提に設計されているため、DVEなどの映像加工処理に時間を 要していました。

○ そこで、今回、外部のタイムコードに追従することができる新たな方式を考案し、リニア編集機同様に※3外部のコントローラーからノンリニア編集機を制御できる“ハイブリッドノンリニア編集機”を開発しました。

○ 一般的にノンリニア編集機の映像出力は1系統ですが、今回開発した“ハイブリッドノンリニア編集機”は、2系統の出力を持たせています。これらの出力を外部の映像加工装置に入力し、DVE等の処理を行い、その後、“ハイブリッドノンリニア編集機”で収録することができます(図3)。

○ この編集機は、11月18日(水)から20日(金)に幕張メッセで開催される、Inter BEE 2009において三友株式会社、加賀ソルネット株式会社のブースで展示される予定です。

※1 さくら映機株式会社と共同開発
※2 Digital Video Effects:拡大、縮小などデジタル処理で映像を加工すること
※3 DVEなどの処理を実時間で行わせるため


図1 VTRリニア編集システム

2台の再生VTRと1台の収録VTR、および映像加工装置を用いて映像加工を行う。多くの映像機材やVTRテープを使用していた。



図2 ノンリニア編集システム

外部の機材を必要としないが、映像加工をノンリニア編集機の内部で行うため、長い処理時間が生じていた。



図3 ハイブリッドノンリニア編集機の運用例

外部のコントローラーから制御すること可能となった。また、外部のリアルタイムで稼働する映像加工装置を使用できるようになり、映像加工の処理時間を大幅に短縮することが可能になった。

 
 
 
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