◆世界初!! スーパーハイビジョン用
超広角ワイド、ズームレンズの開発に成功
〜スーパーハイビジョン撮影が飛躍的に進化〜
(平成21年4月16日)
○ NHKは、現行のハイビジョン放送よりもさらに高い臨場感を提供できる次世代のテレビ「スーパーハイビジョン(SHV)」の研究開発を進めています。今回、フジノン(株)と共同でSHV用の視野角100度の超広角ワイドレンズ
*1)、キヤノン(株)と共同で10倍ズームレンズ
*2)の開発に初めて成功しました。多彩で躍動感あるSHVのコンテンツ制作が可能になります。
○ SHVは、ハイビジョンの16倍にあたる3,300万画素からなる走査線4,320本の映像です。SHVの映像を撮影するレンズは、少なくとも縦幅1mmの間に白黒の線が240組認識できる解像度
*3)が求められます。しかしこれまでのハイビジョン用の超広角レンズやズームレンズでは、この高精細の条件を満たすことはできませんでした。
○ 今回開発したレンズは、独自の光学配置、最新の光学材料などを用いることで、この厳しい条件をクリアすることができました。画面の隅々まで歪みを押さえた“人間の視野角に匹敵する100度の広角ワイドレンズ”や、どの倍率でも十分な解像度を保つ“10倍までズーム可能なレンズ”を実現しました。
○ 実際の撮影では、ズームやフォーカス操作をカメラマンひとりで迅速に行う必要があります。今回、それぞれのレンズを電動で動かすためのユニットも開発しました。これまでのハイビジョンカメラと同等の操作性を実現するとともに、小型・省電力化を達成しました。
○ 4月20日〜23日の期間、米国ラスベガスで開催される全米放送事業者連盟NAB(National Association
of Broadcasters)の展示会で公開します。最先端の技術がもたらす多彩で美しいSHVの生の映像もご覧いただけます。
*1) |
フジノン(株)と共同開発 |
*2) |
キヤノン(株)と共同開発 |
*3) |
映像を撮影するカメラ内の素子の実効的な大きさが16.13×9.07mmの場合 |